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……え、待って、誰この人？
あれ、散々私たちをこき使ったバウルさん？
いや、私が会ったバウルさんは400年前の人だから、長い年月の中で性格が変わっても不思議じゃない。
でも……これはちょっと、変わりすぎじゃない？？
ビフォーアフターが凄すぎる！
『おい、バウル。わしが右大将を退いてから何百年経ってると思っとるんじゃ』
『申し訳ありません。昔の癖でつい……』
『わしが光景をお主がつとめ、そのお主もすでに引退して顧問をやっとるというのに。して、その末の子というのは何歳になる？』
『今年で7つになります』
『7つか……ウチで預かっている子どもがちょうど同じくらいの歳じゃ。きっとよい練習相手になるじゃろう。名は？』
『セベク、と申します』
『セベクか。凛々しい名じゃ。お主の孫だからといって甘やかしはせんぞ。ビシバシいかせてもらう』
『はい。鍛えてやってください』
そう笑い合う2人だったが、リリア先輩はしみじみと言った。
『お主の娘が結婚相手に人間を連れてきた時はどうなることかと思ったが……お主も丸くなったもんじゃのぅ』
『むっ。私はまだ、あの軟弱な人間の男を認めたわけではありません。ただ……孫には罪はありませんので』
400年前は、あれほど人間を嫌っていたバウルさん。
だけど、この記憶の彼は、人間に対しての悪感情はほぼ薄まっていて、己の血を分けた孫を愛しんでいる。
かつて、私に優しくしてくれた両親の祖父と同じ姿に、温かな気持ちになった。
そうして光が消えて、『闇』が再び私たちを覆う。
「……お祖父様……。読書、妖精語、そしてリリア様への弟子入り……お祖父様や家族の支えがあって、今の僕がある。それはきっと……アイツも同じはずなんだ」
「……そうね」
「どこにいるんだ、シルバー……！」
そうして、私たちは『闇』の中を歩き始めた。
EPISODE8-83-2 『闇』を歩く→←EPISODE7-83-1 追憶の幕間2-1
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ブロッサム(プロフ) - 脱字報告ありがとうございます！ (11月29日 14時) (
レス) id: 2d3621a68f (このIDを非表示/違反報告)
ミア - 訂正があります。今日更新したシルバーのセリフのどうしてのうが抜けてます。 (11月29日 14時) (レス) @page48 id: 1893bd7a09 (このIDを非表示/違反報告)
ブロッサム(プロフ) - 誤字報告ありがとうございます。 (11月19日 15時) (レス) id: b52f0561ce (このIDを非表示/違反報告)
ミア - 訂正があります。36ページのセベクのセリフにある【師弟】が【指定】になってますよ。 (11月19日 15時) (レス) @page36 id: 48a8f87c53 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ブロッサム | 作成日時：2023年10月28日 20時
