EPISODE5-74 歓談プリンシパル! ページ12
No side
人気がいなくなったコロシアムの客席。
月虹の魔女は、ドーンと沈んでいるクロウリーを見て困惑していた。
「ちょっと……大丈夫?」
「また…………また負けた……………!今度こそ“あちら側”に勝てると思ったのに!一体なにが足りなかったというか……」
「これはしばらくダメそうね」
こういう時のクロウリーは人の話が届かない。
長い付き合いでそれを知っている月虹の魔女が肩を竦めると、向こうから1人の老人が歩いてきた。
青を基調としたアカデミックドレスを身に纏い、頭にはとんがり帽子を被っている。
そして、そのとんがり帽子の正面には金色に輝くロイヤルソードアカデミーの校章がつけられている。
「おひさしぶりですな、クロウリー殿」
「貴方は……ロイヤルソードアカデミーの学園長、アンブローズ63世!」
クロウリーのご丁寧な説明を聞いて、月虹の魔女は目を丸くする。
「あら、あなたが当代のアンブローズなの?確かに初代と面影があるわね」
「おや……あなたは月虹の魔女ですな。お初にお目にかかります。よろしければお名前を教えて頂けないでしょうか?」
「……悪いけど、私が真名を教える相手は愛しいあの人だけ。他の誰にも教えないと決めたのよ」
「それは残念です。あなたの真名を知れたそのお方は大層な幸せ者ですなぁ」
月虹の魔女の棘ある言葉をアンブローズ63世は笑顔で流した。
「ほっほっ。切磋琢磨する若者の姿は、実に美しいものですなぁ。今回も、我がロイヤルソードアカデミーが勝利をいただいてしまいました」
「……ええ、そのようですね。まあ、たったの1票差でしたが!もはや誤差でしょう、誤差!」
「とはいえ勝負は、勝負です。勝ったのはウ・チ!おっほっほっ!」
「ぐ、ぐぬぬ〜〜〜〜っ!次は絶対に勝ってみせます!!」
「これは今年5月の学園対抗マジフト大会が楽しみですなぁ!なにせ、記念すべきロイヤルソードの100勝目になるかもしれませんから」
(いい性格してるわねぇ当代のアンブローズは)
今までのアンブローズとは毛色が違う彼に、月虹の魔女は呆れながらも感心した。
そこで始終笑顔だったアンブローズ63世の顔つきが変わった。
「…………ところで、クロウリー殿。このコロシアム、大規模な魔法を使った痕跡があちこちにみられるようですが」
「……というと?」
「魔法の実技試験で使うレベルの魔力量ではない。『VDC』開催前に、ここで一体なにが起こったのです?」
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ブロッサム(プロフ) - ありがとうございますーーー!!。・゚・(*ノД`*)・゚・。 (2022年2月20日 12時) (レス) id: 9aaad4e273 (このIDを非表示/違反報告)
時間の止まったリス - な゛か゛な゛お゛り゛て゛き゛て゛よ゛か゛っ゛た゛ーーーーー。゚(゚´Д`゚)゚。 (2022年2月20日 12時) (レス) @page2 id: d39a98933d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ブロッサム | 作成日時:2021年3月21日 22時