【ツイステ】魔に愛された少女はねじれた世界を生きる Event Story9 (ページ48)

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それに、最終日はパーティーが開かれる。
今よりもっとゲストが多くなるし、マジカメモンスターもパーティーに参加できる。
早くなんとかしないと……。

「A、お前も少し寝たほうがいいぞ。倒れたらマズいし、保健室で休め」
「そーそー。先生には俺らでうまく言っとくから」
「ええ、そうさせてもらうわ……」

正直、寝不足のせいで頭が痛い。
エースたちの厚意に甘え、私は保健室へ向かう。

保健室は誰もおらず、きちんとシーツがかけられたベッドが並んでいる。
さすがにマジカメモンスターも、保健室に無断で入らないわよね……。

そう思いながら、シルクハットとマントをサイドチェストに置く。
布団をかぶると洗剤のいい匂いがして、私の意識はゆっくりと沈んでいった……。

No side

「ふあぁ～……ねっむ……」
「俺もー……どっかで昼寝でもしね？」

周囲からマジカメモンスターと呼ばれている男2人は、あくびをあげながら廊下を歩く。
彼らは明け方まで宿でどんちゃん騒ぎをしており、寝不足で足取りが覚束ない。
そんな時、彼らの目の前に『保健室』のプレートを見つけた。

「ちょうど保健室あるし、そこで寝ようぜ」
「そうだな。誰が来ても具合悪くなって～って言えば問題ないっしょ」

無許可で保健室に入るマジカメモンスター。
すると、2人はベッドで寝ている生徒を見つけた。

窓から漏れる太陽の光で輝くシルバーグレーの髪をした少女――Aだ。
幼い寝顔をしながらも整った顔立ちに、2人は思わず息を呑む。

「この女、どっかで見たような……」
「あっ、思い出した。確かオンボロ寮の写真に写り込んでた子じゃね？」

マジカメでオンボロ寮の写真が出ているが、たまにこの少女が写っていることがある。
A自身も写真を撮られないように気を配っていたが、それでも写り込んでいる写真がいくつも投稿されている。
2人はそれに気づき、すかさずスマホを取り出す。

「うわ、めっちゃラッキー。この寝顔撮ればバズるんじゃね？」
「だよな！＃オンボロ寮の美人ちゃん＃保健室でお昼寝＃激レア寝顔……で、決まりっしょ！」

マジカメモンスターがAの寝顔をスマホで撮ろうとした直後、2人の体が茨で巻かれ浮き上がる。