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EPISODE2-9 喧嘩はノンノン! ページ35

No side

ポムフィオーレ寮のスタンプラリー会場・鏡の間。
そこでは寮生たちがマジカメモンスターと対峙していた。

「醜い振る舞いの数々……もう我慢ならない!」
「決闘だ。君たち、手袋を拾いたまえ!」
「お!足元に手袋落ちてるっすよ」
「おや、すまないありがとう…………って自分で拾ってしまったじゃないか!私ではなく、君たちが拾うんだよ!」
「うぇーい、お兄さんめっちゃノリいーねー!一緒にコント動画撮ってアップしない?」
「コンビ結成記念に1枚!イエーイ!」

いつもの調子で手袋を叩きつけた手袋先輩だが、マジカメモンスターのノリに合わせて拾ってしまう。
それがさらに盛り上がり、撮影禁止の鏡の間でフラッシュが焚かれた。

「くう!この屈辱の数々……耐えがたい!」
「決闘から逃げるとは。名誉をかけて尋常に勝負しろ!」
「みんな喧嘩はノンノン!やめてくれたまえ」
「…………。なんなの、この騒ぎは!?」

決闘と騒ぐ寮生たちにルークとエペルが間に入って止める。
目の前に広がる光景に、ヴィルも目を見開いて言葉を失い叫んだ。

「寮生がみんなカンカンに怒っているし……それにあのお客さんたち、撮影禁止の鏡の間で写真を撮っているわ」
「あっ!?ヴィル先輩、どうしてここに。……来ちゃダメです!」
「え?」

エペルの言葉に首を傾げた直後、

「「「ヴィル・シェーンハイトだ――――――!」」」

マジカメモンスターたちが、ヴィルの姿を見て一斉に叫び詰め寄ってきた。

「本当に来た!その仮装ぱねぇイケてるっす!」
「足なっが!顔ちっさ!サイコーにキレー!」
「うっ!フラッシュで目がチカチカする……」

無遠慮に降って来るフラッシュに、ヴィルの目が細められる。
困惑する彼とマジカメモンスターの間に、ルークとエペルが入った。

「やめろつってんべや!!」
「キミたち。ヴィルの美は気軽に消費されていいものではないんだ。スマホをしまいたまえ」
「「「ヒュゥ〜!ボディーガードがついてるとかさっすがスーパーモデル〜!」」」

止めに来た2人をボディーガードと勘違いし、さらに変な盛り上がりをみせるマジカルモンスター。
それを見て、ヴィルは眉をひそめながら言った。

「……このままじゃおちおち会話もできない。エペルとルークがマジカメモンスターの盾になってくれている隙に……魔法で彼らを追い払うしかないわ!」

2人の盾とマントをうまく使いながら、ヴィルはマジカルペンを取り出した。

EPISODE2-10 血の気が多いわね→←*



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作者名:ブロッサム | 作成日時:2021年6月27日 19時

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