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「今、『ハロウィーンウィーク』のために、島外からたくさんのお客さんがいらっしゃっています。スタンプラリーのマップだけを頼りに広い学園を回るのは大変でしょう?」
「ですので、『ハロウィーンウィーク』初日の動員数を見てすぐ超特急で……有志の寮生にガイドブックを作っていただきました。全16ページ、1冊1200マドルで販売中です」
「お、お金とるんだ……」
こういうのは普通、無料で配られるものだが彼らは有料にした。
オルトの中にある無数にデータから、『タダ同然の品を売りつける悪徳商人』の情報が浮かんでしまった。
「イデアさんが作ったプロジェクションマッピングは目玉のショーとして見開きの特集を組んでいます。もしも中止になったらどうしようかと思いましたよ」
「刷り直しとなると、大量に印刷した分が全て無駄になってしまいますからね」
「「よかったよかった!」」
「なるほど……だから『ハロウィーンをやろう』って必死だったんだね……」
2人の思惑を知り、オルトは肩を竦める。
しかしダシにされたイデアは怒るどころかむしろ気にしていなかった
「見開き特集?どうせなら折り込みポスターにしてくれもよかったぐらいだ。アズール氏、ジェイド氏、拙者の職人魂に火をつけた責任は取ってもらうよ。
そのガイドブックをたくさん売ってたくさんイグニハイドを宣伝してくだされ。……そして拙者は『パンプキン・ホロウ』を宣伝する!!」
「もちろん、お任せください。より面白いプロジェクションマッピングになればお客様ももっと楽しんでくれることでしょう」
「お客様も、僕たちも、みんな幸せになれる。今年のハロウィーンは素晴らしいですね」
「「「ハッピーハロウィーン!」」」
「ええっと……ハッピーハロウィーン!……でいいのかな?」
ツッコミ不在という状況の中、すっかり有頂天になっている3人を見てオルトは1人首を傾げるのだった。
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作者名:ブロッサム | 作成日時:2021年6月27日 19時