【ツイステ】魔に愛された少女はねじれた世界を生きる Event Story9 (ページ21)

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「いでよ、大釜！！！！！！」
「「いってえええええ！？！？！？」」

直後いつもの大釜が降ってきて、それが少年2人に直撃した。

「て、てめぇ！いきなりなにすんだ、デュース！」
「アアン！？」
「「ひっ！！！！？」」

デュースのメンチに悲鳴を上げる2人。
さすがデュース、ベール越しでも迫力があるわ。

「この学園で暴れようとした時点でテメェらはシメられて当然なんだよ、ダァホが！！いつまでもクソダッセェことしやがって！いいか！ハロウィーンってのはなぁ……みんなで楽しむためのイベントなんだよ！」
「は、はぁああ？んなこと昔は言わなかったじゃねえか！」
「るっせぇ！！昔、昔ってやかましいんだよ！俺は今、成長期なんだ！ジョートーこいてんじゃねえ！」

……それは成長期、関係ある？？

「この菓子でも食って、イキがったその口閉じやがれ！」

デュースはズボンのポケットから何かを取り出し、それを2人に向けて投げつける。
ポコポコポコ！！と間抜けな音がするが、威力はかなりのものだ。

「うわっ、な、なんだこれ！デュースがぶつけてきたモン、めちゃくちゃ痛え！！」
「おい、これただのキャンディだぞ！！こんなに衝撃来るなんてどういう肩してんだよ！？」

キャンディをぶつけられた2人がぎゃーぎゃー喚く前で、デュースは仁王立ちしながら言った。

「よく聞け、馬鹿野郎ども。どうしても暴れてぇなら、今から俺が相手してやる。けど、この学園に迷惑かけようってんなら……次はキャンディぶつけるくらいじゃ済まさねえ。わかったか！！！あぁ！？」
「ひぃいいっ！わ、わかった！なにもしねぇって約束する！」
「おい、にに逃げるぞ！！」
「はっ、一昨日来な！！」

脱兎の如く逃げる2人に向けて吐き捨てるデュース。
その光景に、ジャミル先輩はどこか困惑した顔で見ていた。

「……なんだかとんでもないものを見てしまった気がする。まあ、大事にならずに済んで良かったと喜んでおくか」
「そのほうがいいかと」
「それにしても……デュースにあんな荒っぽい一面があるとは。アイツもきっと、色々あったんだな……」
「そこはジャミル先輩も同じでしょう。平凡に見えて実は承認欲求拗らせまくってたとことか」
「ほっとけ」

そんな会話をしながらデュースが立ち去るのを見送った後、私とジャミル先輩は自分の持ち場へと戻るのだった。