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「なあなあ。この学園、名門って有名だし……金持ちのお坊ちゃんとか多いだろ?ってことはさぁ〜ちょーっと強めに“お願い”すれば、みんな喜んで“お菓子”めぐんでくれんじゃね?」
「おっ!ハロウィーンに“イタズラ”しようってか?お前いいこと思い付くじゃん!」
「だろ〜!あはははは!」
……あの2人の言い方はともかく、要はカツアゲってことね。
でもこの学園でカツアゲとかなんて命知らずな……。
いやまあ、頼まれたら1万マドルじゃなくて財布とか金貨の山を丸ごとあげる人とかいるけど。
それとこれとは別問題だから!
「…………おい。お前ら……それ、いいじゃねえか。よっしゃ、久々に暴れるか!」
「!」
まさかの提案に乗ったデュースに驚いたが、すぐに彼の意図を察した。
横にいるジャミル先輩は信じ切ってるようだけど。
「なんだよ。やっぱ全然変わってねーじゃん」
「さすがデュース、話がわかる!やっぱお前はそうじゃなきゃ。んじゃ、早速大暴れといきますか」
「あっちにカモがうじゃうじゃいるところがある。行こうぜ」
「「おう!」」
そう言ってデュースが少年2人を連れてどこかへと行く。
「……はあ。これはもう見守ってる場合じゃないな。運営委員のケイト先輩に報告を……いや、そんな時間はないか」
「別にそこまで心配しなくても大丈夫ですよ?」
「何を言っている。大事になって学園の悪評が広まれば俺にまで影響が出る」
「あくまで自分本位ですか……」
ジャミル先輩らしいといえばらしいけれど。
「でも、ジャミル先輩が思うような事態は起きませんよ」
「なぜそう言えるんだ?」
「私がデュースのマブだからですよ」
私の言葉にジャミル先輩は首を傾げるが、やはり心配なのか後をついていくことにした。
デュースが向かったのは学園裏の森。人気のないその場所まで連れてこられた2人は首を傾げる。
「なぁ〜デュース、ほんとにこっちなのかよ。全然人いねーけど」
「人がいたらすぐセンコーにチクられて面倒だろう」
「あはは、そりゃそうか。それでデュース、お前この学園でも舎弟30人くらい従えてんだろ?後でお仲間も紹介してくれよ」
舎弟30人って……それ、話盛ってる?
「まあな。軽く30人ぐらい……って、んなわけねぇえだろぉがボケがああああああ!!!」
その瞬間、デュースが大声で叫んだ。
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作者名:ブロッサム | 作成日時:2021年6月27日 19時