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EPISODE1-24.5 俺は今、成長期なんだ! ページ19

今日も『ハロウィーンウィーク』に参加するつもりだったけど、外の様子を見てオンボロ寮に戻ることにした。
あそこには今日もゲストの相手をしているグリムとゴーストたちがいるけど……ゲストのマナーの悪さを考えると、少し心配だ。

そう思いながらメインストリートを通り抜けようとした時だ。
腕を組んでゲストの様子を見ていたジャミル先輩と遭遇した。

「ジャミル先輩」
「ああ、Aか。どこかに行くのか?」
「いえ、ちょっとオンボロ寮の様子を見に……ジャミル先輩は?」
「俺も同じ理由だ。まったく……ハロウィーンを楽しむのはいいが今年の一部の客のマナーの悪さは目に余るな」
「こういう人がいるのは、たとえ異世界でも一緒なんですね」

元の世界でも観光客のマナーの悪さについて話題になったことがある。
異世界でも同じ問題が起こるのかと思っていると、不良らしき少年が大声を上げた。

「あ―――!うっそ、マジか!懐かしいヤツ見つけちまった!」
「!一段と騒がしい客だな……面倒ごとに巻き込まれるのはごめんだ。なにかあれば止めに入らなければならないが……いったん近くの茂みに隠れて様子を見守るか」
「そうですね」

私とジャミル先輩が茂みに隠れると、少年はある人物に近づいた。

「よお、お前デュースだよな?大釜の!久しぶり〜!」
「お前ら……。どうしてここに!?」

少年たちが話しかけたのは、デュース。
というか大釜のって……まさか、ワルの時に魔法で大釜ぶつけてたわけ?

「マジカメでこの学園がバズってるのを見てさ。オレらもハロウィーン楽しみに来たわけ」
「いやー、髪の色違いすぎて最初わかんなかったわ。ミドルスクール以来じゃねえか!」
「どうよ〜最近。どうせここでもお前が仕切ってんだろ?」
「まさか。ここは僕より強くて、スゲー奴らがたくさんいる。僕なんかがトップ張れるシマじゃねぇよ」

……確かに、今の寮長たちはいろいろと規格外だし、今のデュースじゃトップになるなんてずっと先の話よね。

「デュース〜、その冗談あんまり面白くないぜ?地元で大暴れしてたお前がそんな大人しいタマか?」
「そういや、この時期は一緒にそこいらのカボチャを片っ端から叩いて割ったよな!」

カボチャを叩いて割ったって……スイカ割りのつもり?
というか、ここにもスイカ割りってあるのかしら?

*→←EPISODE1-24 俺の手には負えねえ



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作者名:ブロッサム | 作成日時:2021年6月27日 19時

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