【ツイステ】魔に愛された少女はねじれた世界を生きる Event Story9 (ページ1)

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イデアのきゃぴっとした声真似に一瞬絶句するも、それが実現する可能性は高そうだということは理解できた。

「あながち否定もできませんが……」
「でしょ？こんなの『パンプキン・ホロウ』への侮辱だ！もしもうちのハロウィーンの噂だけ聞いた人に……『へえ、『パンプキン・ホロウ』ってかわいいんだ♡』なんて思われたら……！拙者原作クラッシャーではないですか！！！そんな大罪を犯すぐらいなら、いっそプロジェクションマッピングを中止したほうがマシ！」
「「中止！？」」

まさかの爆弾宣言に、アズールもジェイドも目を見開く。
しかしイデアの目を見て、彼は本気だと2人は察した。

「今年のハロウィーンは人が増えたのでなにか起こるんじゃないかとは思いましたが……」
「念の為に確認しにきて正解でしたね」
「アズール・アーシェングロットさん。ジェイド・リーチさん。わざわざ兄さんの様子を見にきてくれてありがとう。心配してくれたんだね！」
「もちろんですよ！」

オルトの登場にアズールが笑顔でそう言うと、ジェイドは尋ねる。

「イデアさんはああ仰っていますま……オルトくんはどうされるんですか？」
「うーん。兄さんには言ってないんだけどさ……実は僕、ハロウィーンのことそんなに大好きってわけじゃないんだ。兄さんとの思い出は欲しいけど……兄さんが嫌だって言うなら無理しなくてもいいかなって思ってる」

オルトからのまさかの真実と思いを聞かされた2人は、神妙な顔つきで黙り込む。

「プロジェクションマッピングがなくてもスタンプラリーはできるから、みんなに迷惑はかけないし……今年は、僕と兄さんは部屋でのんびりハロウィーンを楽しむことにするよ」
「そんなのいけません！」
「「えっ？」」

アズールからの否定に、シュラウド兄弟は声を上げた。

「あ、アズール・アーシェングロットさん？急に拳を握りしめてどうしたの？」
「悲しいことを言わないでください……せっかくのハロウィーンじゃないですか。これまでイデアさんが運営委員として一生懸命頑張ってきたのを、僕もジェイドも知っています。それをなかったことにするなんて勿体な……いえ、とても心が痛む」
「今、勿体ないって言おうとしたよね？」
「僕はナイトレイブンカレッジの生徒全員でハロウィーンを楽しみたいんです」