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グリムに急かされ、トレイ先輩はグリムの猿ぐつわを外した。
「ぶはっ！オ、オイ！やべーんだゾ、オマエら！」
「どうした、なにがあったんだ？
「オレ様たちは……オメーらをおびき寄せるためのエサなんだゾー！」
「なんだって……！？」
グリムの発言に誰もが息を呑んだ直後、あのバケモノが現れた。
「オオオォ……！オッテ、クルトハ……オロカナ……！」
「ムムムーッ！！」
「あれが、グリムとバルガス先生を誘拐したバケモノか！」
「ある程度覚悟はしていたけれど、こんな狭くて暗い場所で戦うことになるなんて……」
「どうするんだぞ、トレイーっ！バルガスはどうでもいいからオレ様だけでも助けてくれー！」
「ムムムム―――！？」
あ、バルガス先生がグリムの言葉に反応した。
そりゃあ教え子に見捨てられかければ、そうなるでしょ。
「……アズーズ、ジェイド、A！グリムとバルガス先生を頼む！いまは救出が優先だ。拘束を解いている暇はない。2人を担いで坑道の外へ向かってくれ！」
「トレイさんとヴィルさんはどうするんですか？」
「バルガス先生を湖におびき寄せた作戦と同じだ。俺とヴィルはバケモノの足止めをする！」
「時間がないわ、行きなさい！」
ヴィル先輩が魔法をバケモノに向かって放つと、ジェイド先輩はグリムを抱き上げる。
「かしこまりました。僕はグリムくんを運びます！」
そのまま走り去った彼に、アズール先輩は苦々しい顔をする。
「ジェイド！くっ、真っ先に小さいグリムさんを連れて行くなんて！」
「抜け目ないわね……」
「この体格だと持ち運びしづらい……Aさん、手伝ってもらえますか？」
「足を持ちますね！」
「よかった。この狭さです先生の頭や足を岩にぶつけてしまうんじゃないかと心配で……」
「ムム！？ムムウッ！」
「暴れないでください、バルガス先生！ほら、行きますよ！」
アズール先輩と2人で、バルガス先生を坑道の外へ運ぶ。
その背後で、バケモノが雄叫びを上げていた。
No side
バケモノが雄叫びを上げる中、トレイとヴィルは静かに対峙する。
「さてと。これで一応、後輩たちに格好いいところは見せられたかな？バケモノが来るぞ！いけるか、ヴィル？」
「当然でしょ。アンタこそバテるんじゃないわよ、トレイ！」
魔法石を握りしめながら、2人はバケモノに向かって魔法を放った。
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ブロッサム(プロフ) - 修正しました。ありがとうございます。 (3月7日 15時) (
レス) id: ec16017b1d (このIDを非表示/違反報告)
ミア - 訂正があります。27ページのトレイのセリフの夢主の名前が変わっていませんでしたよ。 (3月7日 14時) (レス) @page26 id: d363e1b9e0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ブロッサム | 作成日時：2024年2月26日 23時
