EPISODE4-4 見間違いじゃないですか ページ5
妖精を追い払えた映画研究会とボードゲーム部。
文化部といえど、流石は魔法士の卵たちだ。
「ふん、ようやく諦めたみたいね」
「これで、採掘の方に集中できそうです。さっそく始めましょう」
そうして彼らは魔法石を採掘する。
慣れないツルハシを使い、必死に岩盤を掘り、そしてようやく目当ての魔法石を手に入れる。
「それで、結果は？その魔法石なら課題の基準を満たしてると思うけど」
「イーッヒッヒ！合格だよ。ほうら、『バルガスバッジ』だ」
様子を見にきたゴーストからバッジを受け取り、映画研究会は安堵の息を吐いた。
「どうも。これで4個目ね」
バッジを受け取って満足しているヴィル先輩の近くでは、アズール先輩は未だ魔法石を掘っていた。
「これもなかなか、質のいい魔法石ですね。さて、もうひとつ……」
「オメー、いつまで掘ってんだ？」
「時間の許す限りです」
「何無駄にかっこいいこと言ってるんですか」
「もう魔法石を山ほど手に入れているのに、全然提出する気配がないねえ……」
「これがさっきまで『時間を無駄にしたくない』って言ってた奴と同一人物だなんてね。その根性には感心するわ。どうせ貴重な魔法石を手に入れて、学園に戻ったら売るつもりなんでしょう？」
「それ、ラギー先輩がやろうとして失敗しましたよ」
「すでにいたのね……」
その時のラギー先輩の様子が目に浮かんだのが、ヴィル先輩が頭痛を堪える顔をした。
「さあ、どうでしょう。それで最も価値が出るようならそうしますが……。ヴィルさんも掘りたいなら、別の鉱床を探してくださいね。協力関係でもここは譲りませんよ」
「譲ってくれなくて結構。アタシたちは課題優先なの。お先に失礼するわ」
あっさりとした態度で別れようとした瞬間、どこからか何かの音がした。
「…………？いま、足音が聞こえたような……」
「足音ですか？」
ヴィル先輩の言葉に振り返った直後、彼は何故か驚いた顔をしていた。
「……っ！？今の見た！？」
「ヴィル先輩？どうしました？」
「ヴィルさん、静かにしてください。魔法石の発する魔力を感知することに集中したいんです」
「アンタはどれだけ掘れば気が済むわけ？その魔法石を貸しなさい！」
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ブロッサム(プロフ) - 修正しました。ありがとうございます。 (3月7日 15時) (
レス) id: ec16017b1d (このIDを非表示/違反報告)
ミア - 訂正があります。27ページのトレイのセリフの夢主の名前が変わっていませんでしたよ。 (3月7日 14時) (レス) @page26 id: d363e1b9e0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ブロッサム | 作成日時：2024年2月26日 23時
