＊ ページ28
No side
「ケイト！！A！！くっ、いったい何が起きてるんだ！暗くて全然わからない……！ケイト！みんな！どこにいるんだ！？」
暗闇の中、必死に呼びかけるトレイ。
それに反応したのは、知り合いの声だった。
「そこにいるのは、もしやトレイさんですか？」
「その声は……ジェイドか！？」
「静かに……！ここは一旦逃げましょう」
「逃げるって……でもケイトやみんなが……！」
「志を尊重したいのはやまやまなのですが、あいにくそのような余裕はありません。このままでは全滅です。
そうなってはケイトさんたちを助けることもできません。ここは一旦退くのが賢い選択かと」
「でも……！」
「あのような岩を軽々と飛ばしてくる強敵相手に、策も無しに挑んでも、勝算は低いと思います」
ジェイドの言葉に同意するように、怪物が雄たけびを上げた。
「それは……！……ああ、わかったよ。確かにジェイドの言う通りだ。ここは一度退却しよう」
「ご納得いただけてなによりです。急ぎましょう」
そうして2人はなんとか怪物のいるキャンプ場を離れ、湖畔まで走る。
月明かりでキャンプ場より明るいそこは、互いの顔がはっきりと見えた。
「この辺りまで来れば、ひとまずは大丈夫でしょう。景色も開けていますし、襲撃者にもすぐ気づけます。ケイトさんやAさん、グリムくんたちも助けることができればよかったのですが……。
混乱状態で、近くにいるトレイさんに声をかけるので精一杯でした。力及ばず申し訳ありません」
「いや、ジェイドが謝ることじゃない。むしろ助けてもらった礼を言わせてくれ」
「いえいえ、こちらこそ。無事に逃げ切ることができたのは、トレイさんの防御魔法のおかげです。ブロットの蓄積は大丈夫ですか？」
「ああ、まだ平気だ。逃げる途中にジェイドも魔法を使ってたよな。ブロットは大丈夫なのか？」
「ああ。僕は課題で採掘した魔法石を使用したんです。小さな欠片でしたから、すぐにブロットでいっぱいになってしまってもう使えませんが」
ジェイドがポケットから取り出したのは、ほとんど黒に染まった魔法石の欠片。
課題の基準範囲に満たなかったものばかりだが、それでも一瞬の隙を突くにはちょうどよかったのだろう。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 7人がお気に入り
お気に入り作者に追加
「ツイステ」関連の作品
不運体質のゴーストバスター【レオナ・キングスカラー】
みんなからの好感度100の監督生ちゃんにツイステキャラの良い所と悪い所（彼氏にす...
ちょっと強くてちょっとヤバい異能力者は魔法学校に来たようです 4
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ブロッサム(プロフ) - 修正しました。ありがとうございます。 (3月7日 15時) (
レス) id: ec16017b1d (このIDを非表示/違反報告)
ミア - 訂正があります。27ページのトレイのセリフの夢主の名前が変わっていませんでしたよ。 (3月7日 14時) (レス) @page26 id: d363e1b9e0 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ブロッサム | 作成日時：2024年2月26日 23時
