＊ ページ25
トレイ先輩たちがテントに行こうとした時、映画研究会部員を連れたヴィル先輩がやってきた。
「アンタたち、ちょっといい？」
「ん？映研じゃないか。どうしたんだ？」
「さっき見張りの交代時間で外へ出たら、うちのメンバーが何人かいなくなってたの。薪を取りに行ったそうなんだけど……状況が状況だけに、少し引っかかる」
「ヴィルが怖くて逃げ出したじゃんねーか？」
「別に怒ってるわけじゃないわ。やるべきことをやってないから注意してるだけ」
「厳しいのは変わりねーんだゾ……」
グリムの言葉に、私は小さく苦笑した。
「しかし周囲を警戒しているこんな状況で、夜中に数人だけで逃げるか？」
「そうですね。敵がバルガス先生であれ、そうでないであれ、集団から離れれば危険だとわかりそうなものですが。それか、よほどヴィルさんの剣幕が恐ろしかったか……」
「アンタって、どんあに危機的な状況でも人をからかわないと気が済まないのね」
「……気を引き締めた方が良いかもしれないな」
「ってことはやっぱり、バルガス先生の最終課題がもう始まってるってこと？」
そう言って、ケイト先輩は私とグリムの方を見たが、私はそっぽを向いた。
教えてやらないわよ。そういう約束だもの。
「そう思った方がいいだろう」
「先に部員を削られるのは厄介ね……対策を考えないと。アタシは急いで映研のテントに戻るわ」
そう言ってヴィル先輩は自分たちのテントへ戻って行く。
「そういえば、薪を取りに行ったルークとカリムも帰りが遅いな。予備の薪はそんな遠くにい置いてなかったはずだが、いったいどこまで行ってるんだろう。それとも、まさか……」
「オイ、この焚火大丈夫か？もう火が消えそうなんだゾ」
「仕方ない、様子を見に行こう。ケイト、ジェイドついてきてくれるか？」
「うん、いいよ〜。さすがに焚火がなくなったら真っ暗でなにもできないしね」
「グリムとAは焚火を見ていてくれ。見張りには俺たちの代わりに他のサイエンス部員を呼ぶし、心配はいらない。すぐに戻るよ」
「待ってます。気をつけて」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 7人がお気に入り
お気に入り作者に追加
「ツイステ」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ブロッサム(プロフ) - 修正しました。ありがとうございます。 (3月7日 15時) (
レス) id: ec16017b1d (このIDを非表示/違反報告)
ミア - 訂正があります。27ページのトレイのセリフの夢主の名前が変わっていませんでしたよ。 (3月7日 14時) (レス) @page26 id: d363e1b9e0 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ブロッサム | 作成日時：2024年2月26日 23時
