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「その通り!魔法を使うことで発生する、毒素の強い危険な物質……『ブロット』。普段はマジカルペンについた魔法石が発生したブロットを吸収してくれる。
 だが、それがないということは……魔法を使えば、ブロットが直接魔法士の心身に蓄積していくということだ。ユニーク魔法はもちろん、些細な魔法も積み重ねれば大きな負担になるぞ」
「安心してください。『バルガスキャンプ』が終わったら、ちゃーんと返してあげますから」
「なんじゃお主ら。キャンプの詳細を、運動部所属の者から聞いておらんのか?同じ寮にもおるじゃろ」
「そういえばそうですね」
「それが……『事前にキャンプの内容を教えてもらうなんて、カンニング同然じゃないか!せっかくの課題なんだ、バルガス先生の意図に反するようなことをするべきではない!』って、リドルに言われてな……」
「エースちゃんたちなんか、『先輩たちもオレと同じように苦しめば良いんだ』って笑ってたよね」
「ああ……随分楽しそうだった。だから余計に嫌な予感がしてる」

うん、私の予想通りだった。
しかもエースに至っては、完全に私怨が入ってるでしょ。

「なるほど。どうやら大半の者たちは、憂さ晴らしも込めてキャンプの詳細を教えなかったようじゃのう」
「私も記録係として参加したので、課題の内容は覚えてますが……運動部と違って文化部のは難易度が低くなっているので、前と同じ内容なのか保証できませんしね」
「アイツ……!」
「さすがはフロイド。キャンプの楽しみ方をわかっていますね」
「エペルもずっとニヤニヤしていたわ。そっちがそのつもりならと思って、なにも聞かなかったけど」
「安心しろ。僕やリリアも、課題については詳しく知らない。シルバーとセベクは教えたがっていたがな」
「ああ、目に浮かぶわ……」

特に、言いたいに言えない葛藤に悶絶するセベクの姿が……。

「それじゃあ楽しめんじゃろう?皆で等しく……ワクワクドキドキのキャンプといこうではないか!」
「俺はワクワクもドキドキもないことを祈ってるよ……」
「……それ、フラグですか?」
「ではない!……はずだ、多分」

もうちょっと自信持って言ってください、トレイ先輩。

「それじゃあ、実際にテントを設営するキャンプ場へ移動するぞ。はぐれずについてこい!」
「では私は学園に戻ります。最終日に、またここでお会いしましょう。頑張ってくださいね〜!」

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ミア - 36ページのグリムのセリフ【サイエンス部】が【セイエンス部】になってます。 (2月23日 13時) (レス) @page38 id: 2dc0a598d4 (このIDを非表示/違反報告)
ブロッサム(プロフ) - 修正しました。ありがとうございます! (2月12日 22時) (レス) id: 2d3621a68f (このIDを非表示/違反報告)
ミア - 訂正があります。12ページのオルトのセリフ『きっと』が『樹ッと』になってましたよ。一瞬えっ?なにこれ?と思いました。 (2月12日 19時) (レス) @page12 id: bedc6476a9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ブロッサム | 作成日時:2024年2月9日 0時

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