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そうしてルーク先輩たちが天幕とロープを持ってくる間に、トレイ先輩は餌に使える材料を探した。

「……よし、材料集めはこれくらいでいいか」
「エビと虫はわかるけど、なんだそのネギみたいな草?魚が食べたがるとは思えないんだゾ」
「においを嗅いでみればわかるさ。ほら」
「くんくん……うわっ、くっせ!!!!」
「ものすごい匂いですね……!!」

臭いというより、刺激臭がかなり強い。
見た感じハーブの一種なのだろう。

「この草は香草の仲間なんだけど、すごくにおいが強いんだ。嗅覚を頼りに餌を探すオオナマズなら、遠くにいてもこの強いにおいを追ってこられるはず。それじゃあ、素材を石ですり潰しながらペースト状にしていくぞ……」

そうして、トレイ先輩は近くにあった岩を使って素材をすり潰していく。

「…………ゴツゴツゴツゴツ、地味〜なんだゾ」
「はは、焦ったって仕方ないさ。丁寧に、根気強くやれば……ほら」
「おお……!徐々に混ざってきた。手際が良いな」
「なんか、トレイがやってると……お菓子作りみたいで、餌が美味そうに見えてきたんだゾ……」
「ん?食べてみるか?」
「え゛」

トレイ先輩が大きめの葉ですり潰した餌をグリムに近付ける。

「くんくん……ッカ!!くっせ!!!いらね―――!」

見事にフレーメン反応を見せたグリムが全力で拒否。
よ、よかった。

「うーん、まだ固すぎるかな?空気を含ませながら、少しずつ水を足して……」

そこからも試行錯誤を繰り返し、撒き餌がようやく完成する。

「よし、完成だ。初めて撒き餌を作ったにしてはなかなかいい出来じゃないか?」
「す、すごい……チョコホイップクリームと言われてもギリギリ信じてしまいそうだ……」
「何その例え……」

本物のチョコホイップクリームに謝りなさい。

「なんかハラ減ってきた……。くんくん……うぇ〜っ!ニオイはますますヘンになってるんだゾ。本当にコレで、オオナマズが寄ってくるのか?」
「そのあたりは実際にやってみたいとだな。俺も手作りの餌で魚を釣った経験があるわけじゃないし。ルークが戻ってきて天幕を水中に仕掛けたら、さっそく試してみよう」

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ミア - 36ページのグリムのセリフ【サイエンス部】が【セイエンス部】になってます。 (2月23日 13時) (レス) @page38 id: 2dc0a598d4 (このIDを非表示/違反報告)
ブロッサム(プロフ) - 修正しました。ありがとうございます! (2月12日 22時) (レス) id: 2d3621a68f (このIDを非表示/違反報告)
ミア - 訂正があります。12ページのオルトのセリフ『きっと』が『樹ッと』になってましたよ。一瞬えっ?なにこれ?と思いました。 (2月12日 19時) (レス) @page12 id: bedc6476a9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ブロッサム | 作成日時:2024年2月9日 0時

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