＊ ページ5
「うるさいぞ！！！！！！」
文化部の面々が文句を言うも、バルガスがそれを一蹴した。
「『バルガスキャンプ』に参加すれば、お前たちはいまよりずっと強い男になる。誰がなんと言おうともだ！！」
「キャンプ！みんなで体を鍛えられるなんて、楽しそうだ。そう思わないかい、トレイくん。……おや？なんだか深刻そうな顔をしているね。不安なことでも？」
「いや……杞憂ならそれでいいんだが……あのバルガス先生のことだ。課題を達成できなかったときに、タダですむとは思えなくてな……」
トレイがそう言った直後、バルガスが予想を遥かに上回る罰を告げる。
「そして！嘆かわしくも課題をクリアできなかった部活は……全員、運動部に強制転部だ！オレが直接、面倒を見てやる。どうだ、嬉しいだろう？」
「「「は……はああああああああっ！？」」」
直後、全員がさらなる悲鳴を上げた。
運動部に強制転部？そんなのも、死んでもごめんだ！！
「ふざけているんですか？嬉しいわけがないでしょう」
「お、横暴だ……！運動部の陽キャの中に混じるとか本気で嫌なんですが！？」
「強制転部は困りますね。そうなれば、部員数不足で山を愛する会も自動的に解散……会を立ち上げた者として、それは阻止しなければ。今後、誰かが入部するかもしれませんし」
それだけは絶対にないと文化部全員は思ったが、誰も口に出さなかった。
「運動部自体は嫌いじゃないけど、強制転部ってなるとちょっとなぁ」
「そうじゃな。わしももっとバンドをやりたいと思っておる」
「まあ、今も言うほど真面目に音楽やってないけどね……」
「みんな相当反発してるな」
「無理もない。私たちは皆、高い志をもって己の所属する部活を選んだのだからね。運動部にも良さはあるけれど……私も、今はもっとサイエンス部の活動を堪能したいと思っているよ」
「ああ。俺もサイエンス部に不満があるわけじゃないし強制的に転部させられるのは避けたいな」
誰もが転部は嫌だと叫ぶ中、バルガスは話を続ける。
「心配するな、オレもお前たち文化部に運動部と同レベルを求めることまではしない。課題の難易度も、前回と比べて下げてある。ここまで譲歩してやったんだ、逃げようなんて考えるんじゃないぞ？合宿の日程や概要は、今から配布する『キャンプのしおり』に書いてある。よ〜く、目を通しておけ！」
バルガスの手を持つしおりを見て、もう逃げ道はないと悟った文化部は渋々それを受け取るのだった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 16人がお気に入り
お気に入り作者に追加
「ツイステ」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ミア - 36ページのグリムのセリフ【サイエンス部】が【セイエンス部】になってます。 (2月23日 13時) (
レス) @page38 id: 2dc0a598d4 (このIDを非表示/違反報告)
ブロッサム(プロフ) - 修正しました。ありがとうございます！ (2月12日 22時) (レス) id: 2d3621a68f (このIDを非表示/違反報告)
ミア - 訂正があります。12ページのオルトのセリフ『きっと』が『樹ッと』になってましたよ。一瞬えっ？なにこれ？と思いました。 (2月12日 19時) (レス) @page12 id: bedc6476a9 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ブロッサム | 作成日時：2024年2月9日 0時
