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ついに気になって訊ねると、トレイ先輩は答えてくれた。
「ああ。前にサイエンス部の奴が、『水質が動植物に与える影響について』って発表をしてたんだ。その中に、ナマズの感覚器官についてもまとめられていたんだよ」
なるほど、ナマズについて詳しかったのはそのおかげなのね。
「俺は魚や動物について詳しくないから、面白いなと思ったのを覚えてる」
「サイエンス部は、各部員が興味を持ったテーマをそれぞれ研究しているけれど……トレイくんはいつも、全員の研究テーマと発表をきちんと聞いているよね。マーヴェラス！」
「んで？結局どうすりゃいいんだ？」
「まずはオオナマズを浅瀬までおびき寄せたい。そうすれば、釣り竿を使わずに引き上げられるかもしれない。俺たち素人はその方が成功率が高いと思う」
「その場合は、すくい上げるための網が必要だね。さすがに手づかみは無理だろうし」
「道具箱の中に網なんて入ってねーんだゾ」
「課題の難易度を下げないために処置らしいです」
さすがにキャンプ用品は一式あったけど、課題に根本的に関わる道具は制限されている。
「そうなのかい？困ったね。それじゃあ、なにで捕まえようか……」
「テントの天幕とロープで代用するのはどうだろう？色は派手だが、オオナマズには見分けられないしな。天幕の四隅にロープを繋ぎ、広げて浅瀬の底に敷いておくんだ。そして、オオナマズが来た時に全員で引っ張り、そのまま陸まで引き上げる」
「なるほど……いいかもしれないね。たしかテントはいくつか予備があったし、頑丈な布だから重さにも耐えられそうだ。天幕は水を通さない素材だから、オオナマズの体重と水の抵抗でかなりの力がいるだろうけど」
「うげえ、結局筋肉を使うことになるのか……まあいいや、やってみよう」
無事、サイエンス部の捕獲補法が決まったようだ。
「ルーク、キャンプ場まで戻って予備のテントとロープを持ってきてくれないか？」
「ウィ！急いで持ってくるよ」
「いいや、ゆっくりでいいよ。こっちはこっちで準備するものがある」
「何をするんだ？」
「撒き餌を作るんだ。オオナマズを捕まえる準備ができてもまずはおびき寄せないと意味がないからな。そのために、まずは材料を手に入れないと……手分けして集めよう。ここらへんで、餌によさそうなものは……」
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ミア - 36ページのグリムのセリフ【サイエンス部】が【セイエンス部】になってます。 (2月23日 13時) (
レス) @page38 id: 2dc0a598d4 (このIDを非表示/違反報告)
ブロッサム(プロフ) - 修正しました。ありがとうございます！ (2月12日 22時) (レス) id: 2d3621a68f (このIDを非表示/違反報告)
ミア - 訂正があります。12ページのオルトのセリフ『きっと』が『樹ッと』になってましたよ。一瞬えっ？なにこれ？と思いました。 (2月12日 19時) (レス) @page12 id: bedc6476a9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ブロッサム | 作成日時：2024年2月9日 0時
