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No side

前回同様、部員たちが焚火を見張っている中、アズールはサイエンス部に話しかけていた。

「サイエンス部の皆さん。イデアさんを見ませんでしたか?」
「いや、俺は見てないな。ルーク、マレウス、どうだ?」
「いいや、見てないよ」
「僕も見ていない」

トレイが他の2人に声をかけるも、揃って首を横に振る。

「そうですか……サイエンス部は人数が多いので、心当たりのある方がいるかと思ったのですが」
「なにかあったのか?」
「夕方ごろから姿が見えないんです。焚火に対してはやる気を見せていたので、追加の薪を集めに行ったのかと思ったのですが……この時間まで帰ってこないなんてどう考えてもおかしい」

少し強張った表情をするアズールに、マレウスは怪訝な顔をする。

「その辺りを散歩しているのではないか?」
「イデアさんが、山の中で散歩?人間が海の中で肺呼吸をするみたいな話ですよ」
「そういえば、マレウスも魔法石の課題から姿が見えなかったが……この時間までなにをしていたんだ?」
「僕はずっと坑道内を散策していた。なかなか深くまで掘られていて、面白かったぞ」
「そうか……はは、やっぱり心配はいらなかったみたいだな」
「呼びかけに返事がなかったのは、単に奥まで行きすぎて聞こえなかったんだね」

マレウスのマイペースに笑いながらも、話題はイデアに戻る。

「とにかく……マレウスは帰ってきたからいいが、イデアは少し心配だな」
「どこかで彼を見かけたら、私たちから戻るように言っておこうか?」
「ええ。ぜひともお願いします。イデアサさんが戻ってきたら、今までいなかった分しっかり働いてもらわないといけませんからね」

そう言ったアズールの顔は、怒りで極悪人みたいな表情になっていた。

*→←EPISODE3-2 まだまだ未熟



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ミア - 36ページのグリムのセリフ【サイエンス部】が【セイエンス部】になってます。 (2月23日 13時) (レス) @page38 id: 2dc0a598d4 (このIDを非表示/違反報告)
ブロッサム(プロフ) - 修正しました。ありがとうございます! (2月12日 22時) (レス) id: 2d3621a68f (このIDを非表示/違反報告)
ミア - 訂正があります。12ページのオルトのセリフ『きっと』が『樹ッと』になってましたよ。一瞬えっ?なにこれ?と思いました。 (2月12日 19時) (レス) @page12 id: bedc6476a9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ブロッサム | 作成日時:2024年2月9日 0時

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