EPISODE3-1 無駄にビビりましたわ ページ32
No side
このキャンプ場では、妖精に火を消されないように焚火を見張る必要がある。
イデアもその見張りの1人で、小さく燃える焚火を見つめていた。
「いや〜、忙しいなぁ。焚火の見張りもなかなか大変ですわ。……だれかいますかー？」
試しに声をかけると、キャンプ場から返事はない。
どうやらイデア以外の生徒は出張っているようだ。
「…………よし、いない。いやぁ〜、めんどくさ〜。ほんと、アウトドアって拙者には向いてないですわ。焚火も終わったし、モチベーションゼロ。うまく見張り役につけてよかった〜。さーてと。それじゃあ拙者はゴロゴロさせてもらいましょうかね」
そう言って、イデアが運動着から取り出したのは没収されたはずのスマホだ。
「バレるかどうか賭けだったけど、サブのスマホの方を先生に渡しておいたのは正解でしたな。いや〜、しかし『がけも』は偉大ですわ。川下り回の配信そのものはリアルタイムで堪能したけど……火起こしのくだりがここまで実践的な内容だとは……自分で検証してみるとすごさがわかりますな。スマホがあれば『バルガスキャンプ』なんて楽勝！今のうちに他のアーカイブ動画もチェックしよ……」
そうしてスマホを起動させた直後、近くの茂みがガサッ……と動く。
「っ……！だ、誰！？」
怯えた声で叫ぶも、反応はない。
「……風邪で茂みが揺れただけかな。まったく、無駄にビビりましたわ。フヒヒッ、このディレクターも無茶させますな〜。コメントでタイムスタンプを残して……」
スマホで動画を見ているイデアに、ガサガサッ……と何かが忍び寄る。
「ひっ！？な、なんか、さっきより音が近づいてきてるような……」
怯えながら勇気をもって背後を振り返った瞬間、
「うっ、うわぁあああっ！？」
巨大な影が、イデアを襲った。
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ミア - 36ページのグリムのセリフ【サイエンス部】が【セイエンス部】になってます。 (2月23日 13時) (
レス) @page38 id: 2dc0a598d4 (このIDを非表示/違反報告)
ブロッサム(プロフ) - 修正しました。ありがとうございます！ (2月12日 22時) (レス) id: 2d3621a68f (このIDを非表示/違反報告)
ミア - 訂正があります。12ページのオルトのセリフ『きっと』が『樹ッと』になってましたよ。一瞬えっ？なにこれ？と思いました。 (2月12日 19時) (レス) @page12 id: bedc6476a9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ブロッサム | 作成日時：2024年2月9日 0時
