＊ ページ29
「火が燃えるためには酸素が必要だろう？だからたいまつの炎がいつもと違う燃え方をしたら、酸素量に異常があると考えた方が良い」
「ふんふん」
「あと、こういった所で発生するガスは、燃やすと水ができることもあるんだよ。ただそれを試すには瓶が必要なんだ。残念だけど、今回は瓶はもっていないから……」
「あるよ、トレイくん！使ってくれたまえ」
「え、あるの！？」
ルーク先輩が取り出したのは、彼の手にすっぽり収まるサイズの瓶。
待って、なんで持ってるの！？
「ガラスの小瓶……ありがとうルーク。やけに準備がいいな」
「珍しい生物を見つけたら採取しようと思っていたんだ」
「……狩るの間違いでは？」
「そ、そうか。使わせてもらうよ」
ルーク先輩の不穏な発言に誰もが引く中、トレイ先輩は小瓶に空気を入れた。
「この中に坑道内に空気を入れて、外でたいまつの炎を近づければ……その反応で、瓶の中に入っている気体の種類も絞り込めるんだ。どうだグリム、わかったかな？」
「ほんほん、なるほどー！」
「……本当にわかってるか？」
「全然わかんねえ」
「だよな……そんな気はしてたよ。グリムのためにと思って、説明してみたけど……わかりづらかったかな。やっぱり人に教えるのは難しい」
「いいえ、そんな！理解できないグリムが悪いんです！」
頭を下げる私の下でグリグリ攻撃(左右のこめかみに拳をぐりぐり当てる攻撃のこと)を受けるグリム。
悲鳴があがったけど、無視だ無視。
「トレイくんは上手に教えられていたと思うよ！」
「ありがとう。それじゃあまずたいまつを作ろうか。外は木も多いし、そこまで苦労せず作れるはずだ」
「あれ？そういえば、マレウスのヤツはいねーのか？同じチームになってただろ」
「まさか、迷子とか？」
「ああ、マレウスならさっきそこに……」
そうトレイ先輩が言おうとした直後、ドゴォンッ！！と破壊音が聴こえてきた。
「うわぁっ！？なんの音だ！？」
「まさか、崩落か！？」
「お、落ち着こう！本当に崩れてきてるなら、少しの物音も振動も立てない方が良い！さいわいこのあたりは何も崩れてないし、念のため、頭を守りながら外に出て……ん？」
「トレイ先輩、一体どうし―――」
「どうした、お前たち。ずいぶん慌てているな。なにかあったのか？」
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ミア - 36ページのグリムのセリフ【サイエンス部】が【セイエンス部】になってます。 (2月23日 13時) (
レス) @page38 id: 2dc0a598d4 (このIDを非表示/違反報告)
ブロッサム(プロフ) - 修正しました。ありがとうございます！ (2月12日 22時) (レス) id: 2d3621a68f (このIDを非表示/違反報告)
ミア - 訂正があります。12ページのオルトのセリフ『きっと』が『樹ッと』になってましたよ。一瞬えっ？なにこれ？と思いました。 (2月12日 19時) (レス) @page12 id: bedc6476a9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ブロッサム | 作成日時：2024年2月9日 0時
