EPISODE2-2 拙者に任せて ページ23
文化部もやはり魔法士養成学校に通っているだけあって、運動神経は運動部と引けを取らないほどいい。
見事に撃退した彼らはようやくひと息を吐いた。
「……とりあえず、妖精は追い払えたわね」
「ですが、どうして襲ってきたんでしょう？」
「えーと、なんでだっけ……」
「なんで忘れてるのよ」
この間聞いたばっかりよね？
「こちらの焚火も消そうとしてきました。おおかた過去に起きた山火事が影響しているんでしょう」
「そういえば、授業で習ったわ。まだこの鉱山で採掘が行われていた頃……鉱夫たちの焚火が原因となって、森林で大きな火事が起きた。それ以来、この辺りの妖精たちは火種を『赤い花』と呼んで恐れているって」
「それです」
「オ、オレ様もとーぜん覚えてたんだゾ！なにしろ、授業で習ったしな！」
グリムの嘘はともかく、文化部は今後の方針について話を進めていく。
「それほど恐れられているということは、今後も火を消しに来るかも。焚火は夜に暖を取るためにも必要だし、つけなおすのも大変だから見張りをつけないとね」
「そうね。とはいえ、ずっとつきっきりでいるわけにもいかない。何人かで見張りをしつつ、他の課題も片付けに行きましょう」
「はい！」
「あ、ボードゲーム部の焚火は拙者に任せて。しっかり見張っておきますからな。フヒッ……！」
「……わかりました。イデアさんにお任せします。その代わり……暖かく明るい日中は可能な限り火を小さくして、薪を節約してください。薪を探すのも大変ですから、少しでも手間を省かないと。くれぐれもテンションに任せて火を大きくしないでくださいよ！きちんとした管理をお願いします」
「任せて。燃費効率の改善得意中の得意だから！」
それはゲームだけの話では？？
「アイツ、焚火にだけはほんと乗り気だな……」
「あー、それもあるけど……多分違うと思わよ。ま、痛い目みるのはあっちだから別にいいけど」
「？」
そう言って、私は湖畔の方へ向かった。
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ミア - 36ページのグリムのセリフ【サイエンス部】が【セイエンス部】になってます。 (2月23日 13時) (
レス) @page38 id: 2dc0a598d4 (このIDを非表示/違反報告)
ブロッサム(プロフ) - 修正しました。ありがとうございます！ (2月12日 22時) (レス) id: 2d3621a68f (このIDを非表示/違反報告)
ミア - 訂正があります。12ページのオルトのセリフ『きっと』が『樹ッと』になってましたよ。一瞬えっ？なにこれ？と思いました。 (2月12日 19時) (レス) @page12 id: bedc6476a9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ブロッサム | 作成日時：2024年2月9日 0時
