EPISODE3-10 楽勝なのでは？ ページ15
ケルッカロト会場は、長い一本道を布製のバリケードで囲われて、左側には客席が並んでいる。
正面を2本の木が両側に立っていて、スタートの垂れ幕がぶら下がっていた。
「ここがソリレースの会場だよ。このスタート地点から出発して、モルン山に作られたコースを一晩中走って、またこの地点に戻ってゴールするんだ。コースの中には森や崖なんかがあるから高度なテクニックが必要になる」
「なるほど。シンプルでわかりやすいルールね」
「ソリレースはチーム戦でしたよね。勝敗はどうやって決まるんですか？」
「4人の合計タイムで競うんです」
「ほう。ということは、4人全員がゴールしないとダメなのか……」
「それどころか、不得意な人が1人いただけで優勝出来ないということですね」
うーん、これはこっちが厳しいわね……。
なにせ、ウチの学園の生徒は協調性がない。
4人全員ゴールなんて、簡単そうに見えて意外と難しい。
「エペル。レースにはどのくらいのチームが参加するんだ？」
「開催する年によって変わるけど、だいたい30チームくらい。若い者には負けないって意気込むおじさんチームや雪で遊ぶのが大好きな子どもチーム……ソリ愛好家のチームや、刺繍好きな人たちのチームとかね。みんな個性的でしょ。遠くの街から参加しに来てくれるチームもいるんだよ」
「思ったよりも、参加者が多いですね。村から若い人が減っていると聞いていたのでもっと少ないのかと思っていました」
「『ケルッカロト』が盛んだった時は、参加チームは200を優に超えていたものです」
「200！」
それはかなりの数だ。
それだけ『ケルッカロト』は、当時はとても人気のあるレースだったのだろう。
「それが、豊作村が寂れていった事で、競技人口もどんどん減ってしまってねえ……。……だからアンタたちに、レースを盛り上げてもらわないと困るのさァ！！！」
「ひっ！？」
ま、またマルヤさんが豹変した！？
その顔、迫力ありすぎて怖いわよ！！
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ブロッサム(プロフ) - 誤字報告ありがとうございます！ (2023年3月1日 21時) (
レス) id: 998eeca7c7 (このIDを非表示/違反報告)
ミア - 続き、15ページエペルのセリフ『開催する年』が『開催する都市』になっています。 (2023年3月1日 17時) (レス) id: d9657aee6a (このIDを非表示/違反報告)
ミア - いくつか訂正があります。イベントストーリー25、42ページ『型紙』が『髪型』になってます。 44ページのイデアのセリフ『しゃあなし』が『じゃあなし』 イベントストーリー26、5ページのエペルのセリフ『モルン山で採れる木』が『気』 に (2023年3月1日 17時) (レス) @page22 id: d9657aee6a (このIDを非表示/違反報告)
ブロッサム(プロフ) - ありがとうございます！ (2023年2月23日 15時) (レス) id: 998eeca7c7 (このIDを非表示/違反報告)
NA - 面白いです！続きも頑張ってください！応援してます! (2023年2月23日 15時) (レス) id: 9c547ad202 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ブロッサム | 作成日時：2023年2月21日 1時
