【ツイステ】魔に愛された少女はねじれた世界を生きる Event Story14 (ページ6)

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EPISODE5-1 心配するなページ6

夜になり、全部員が集まる。
初日とは違う課題であったため、みんな疲れ切った顔をしている。

「よぉ～し！2日目の課題は終了だ。全部活、2日目も無事に乗り越えられたようだな。筋肉にッ！良いハリが出てきているッ！」
「みんないつもと変わんねえんだゾ」
「バルガス先生しかわからないのよ」

呆れるグリムに同意していると、バルガス先生の話は続く。

「……さて、いよいよ明日で『バルガスキャンプ』は最終日を迎える。最終日には当然、残された最後の課題に挑戦してもらう。内容については、その時が訪れれば自ずとわかる。常に緊張感をもって、全力で取り組むように！」
「……？」

おかしい。あのバルガス先生が課題について話さないなんて。
……これはちょっと心構えしたほうがよさそうね。

「では、なにか質問のある生徒はいるか？なければこれで解散するぞ」
「はい。1つ、よろしいでしょうか」
「バスケ部のバイパーか？どうした？」
「昨晩からエース・トラッポラが戻っていません」
「え？」
「むっ。トラッポラが？」
「はい。少なくとも昨日の夜から誰も彼を見かけていないようです」

ジャミル先輩の言葉に、私は血の気を引く。
エースはすぐサボりたがるけど、相手を心配させるような真似はしない。
そんな彼が、昨夜から戻っていない……？

「もしかしたら、トラブルに巻き込まれたのかも……」

ジャミル先輩の言葉にバルガス先生はしばらく無言になるも、

「はーはっはっは！心配するなバイパー。大方、課題をサボったせいで、お前たちと合流するのが気まずくなったんだろう。腹が空いたら戻ってくるさ！そんなことよりもお前たちが気を遣うべきは、明日の最終課題だ！十二分に筋肉を休ませておけ。では……解散！！」
「先生……？」

やっぱりおかしい。
あの熱血なバルガス先生が、生徒が行方不明になっているのにあんなことを言うなんて。
疑念を抱きながら先生の背を見ていると、リドル先輩がため息を吐く。