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幼馴染みの顔が宙に浮いているのを見て、トレイは思わず飛びのく。
その様子をチェーニャは笑いながら見つめ、すぐに透明にしていた身体を出す。
「おみゃーらがマジカメで随分噂になってたもんで遊びにきたがね」
「お前……ロイヤルソードアカデミーの奴が来てるってバレたら、また騒ぎになるぞ」
「だいじょーぶだいじょーぶ。こんなにたくさん人がいるんだし、バレやしにゃーよ」
そもそも、ロイヤルソードアカデミーもハロウィーンをやっているのではと思うが、この幼馴染みにそれすら意味がないことを知っているトレイはため息を吐いた。
その横では再びイデアの兜を外そうと騒いでいた。
「イデアくん、兜外してよ。やっぱ顔が見えてないのフェアじゃないでしょ」
「やめてくだされー!引っ張らないでくだされー!ケイト氏だってベール着用ではござらんか〜!」
「賑やかじゃのう。やはりハロウィーンはこうでないと」
騒ぎ出すケイトとイデアを楽しそうに見つめるリリア。
その時、周囲にマレウスがいないことに気付いた。
「ん?そういえば会場のどこにもマレウスが見当たらん。さっきまではヴィルたちと一緒にいたようじゃが……一体どこに行ってしもうたんじゃろうか」
「――それは少し野暮ってものよ、リリア」
背後から声をかけられ振り返ると、左手にトマトジュース、右手にシードルを持った金髪の魔女が立っていた。
リリアはその魔女――月虹の魔女の顔を見て、小さく笑いトマトジュースを受け取った。
「なんじゃ。お主はマレウスはどこに行ったのか知っとるのか?」
「ええ。あの子たちならちょっとした逢引きをしにいったわよ。すぐ戻ってくるわ」
「そうか!なら安心じゃ」
そう言いながらトマトジュースを飲んだリリアは、優雅にシードルを飲む月虹の魔女に言った。
「……正門でも騒ぎ、お主のせいじゃろ?」
「あら、あなたも知っていたのね。さっきクロウリーに見つかって、あやうく説教されそうになったわ。マジカルモンスターを追い出したんだから別にいいじゃない、相変わらずケチなカラスね」
「くふふ、お主も相変わらずで安心したわ」
「お互いね」
そう言いながら、2人は笑いながらグラスを合わせた。
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ブロッサム(プロフ) - 応援ありがとうございます! (2021年8月30日 22時) (レス) id: 997a0f1e43 (このIDを非表示/違反報告)
匿名 - 祝スケモン(スケアリーモンスターの略)編完結! マジモンがザマァする様はどの寮もスカッとしますよねぇ 本編も番外編も更新頑張ってください!! (2021年8月30日 22時) (レス) id: 9cb0f7fda6 (このIDを非表示/違反報告)
ブロッサム(プロフ) - それは次回のお楽しみです☆ (2021年8月17日 22時) (レス) id: d825f142fb (このIDを非表示/違反報告)
匿名 - マジモン(マジカメモンスターの略)は最後どんな恐怖が待っているのか楽しみです (2021年8月17日 22時) (レス) id: 9cb0f7fda6 (このIDを非表示/違反報告)
ブロッサム(プロフ) - 誤字報告ありがとうございます! (2021年8月12日 12時) (レス) id: 7a29d19501 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ブロッサム | 作成日時:2021年8月11日 22時