【ツイステ】魔に愛された少女はねじれた世界を生きる Event Story10 (ページ48)

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「ああ！もう1人の生徒もぐったりしていく！」

マジカメモンスターが悲鳴を上げる中、2人は平然とした顔で言った。

「さっきより上手に吸えたわね。私たちが美しさを維持するためには、人間の生気が欠かせないの。今後のためにも、マナーはしっかり身につけること。いいわね？」
「ありがとうございます、寮長……いえ。我がマスター、ヴィル様」

エペルが恭しくヴィルにお辞儀をするのを見て、マジカルモンスターたちは恐怖で怯え始める。

「そんな……ヴィルの美しさの秘訣が人間の生気だったなんて」
「に、逃げなきゃ。見つかったら、私たちも生気を吸われちゃうかも……！」
「おや？食糧庫から逃げ出すとは、悪い子たちだね」
「「ヒィッ！」」

マジカルモンスターたちが逃げようとした直後、背後から現れたルークを見て悲鳴を上げる。
しかしルークは笑みを浮かべながらお辞儀をする。

「おや、失礼。お客様でしたか。しかし、ヴィルの秘密を知られてしまったとなると……このままお帰りいただくわけにはいかないかな？」
「み、見逃してください！」
「絶対誰も言いませんから！」
「そういうわけにはいかないわ」
「「ヴィル……！」」

必死に命乞いし始めた直後、マジカメモンスターたちの背後にいたのはヴィルとエペル。
ヴィルは怯えるマジカルモンスターたちを見ながら、悩ましげな顔をしながら言った。

「どうしようかした。普段から食べる物には気を使っているのだけど……」
「たまにはジャンクフードも悪くないですよヴィル様」
「エペル。アンタまだお腹が空いているの？」
「えへへ……実は……」
「まったく。でもそうね。たまになら普段と違うものを食べる日があってもいい」

その会話が一体どういう内容なのか、さっきまでの光景を見ていたマジカメモンスターたちにとっては想像に容易い。
そして、

「アタシの美貌の糧になれることありがたく思いなさい！」
「カラッカラになるまで吸い尽くしてやる！」
「「BOO！」」

自分たちの糧になるマジカメモンスターたちに襲い掛かるのだった。