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EPISODE4-12 狼っぽくない ページ42

No side

「ウウウーッ!ガウガウッ!ガルルルル!!ギャウギャウギャウ!!!」

マジカメモンスターたちを前で咆哮を上げるカリム。
狼男らしいその姿に、物陰で見ていたジャミルたちも息を呑むほどの迫力がある。

「ウオオオオォォォォン!!!!!」
「は、歯茎むき出しで唸ってる!本当に食べられちゃうよ!」
「二度とぽい捨てなんてしません!許してください〜〜〜!!!」

カリムの迫力に涙目になったマジカメモンスターたちは逃げる。
それでもカリムは吠えることをやめない。

「ガウガウガウッ!!!ギャオ―――――――ン!!!ヴヴヴヴォォォオオオオオオ――――!!!!」
「……あの、寮長……?」
「ウウウウ……!」
「カ、カリム?」
「……」

ジャミルたちが恐る恐る呼びかけると、カリムは少しだけ無言になる。
そして、きょとんと目を丸くして首を傾げた。

「あれ?気付いたらお客さんがいない。帰っちゃったのか?反省してくれたんなら、仲直りして一緒に写真を撮ろうと思ったのに……残念だ」
「ああっ、いつもの寮長だ!」
「び、びっくりした……本物の狼男になっちゃったのかと思いました!」

ケロッと何事もなく元に戻ったカリムを見て、寮生たちが安堵の息を吐く。
だけど、やはりさっきの出来事が信じられないのかジャミルはカリムに詰め寄る。

「カリム、やけに本格的な狼男の演技だったな!?最初に見た時の狼の真似とは全く別物だった。一体どうやったんだ?」
「狼男の真似を見せたら、みんな『狼っぽくない』って言うからさ……ルークに特訓つけてもらったんだ!」
「ルーク先輩に?」

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ブロッサム(プロフ) - ありがとうございます! (2021年7月27日 10時) (レス) id: 7a29d19501 (このIDを非表示/違反報告)
匿名 - 魔に愛されシリーズ大好きです 更新頑張ってください (2021年7月27日 10時) (レス) id: 9cb0f7fda6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ブロッサム | 作成日時:2021年7月22日 15時

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