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あれから数日が経った。
至は打ち上げの日から、部屋に篭るようになった。
ゲームのランクがめちゃくちゃ下がってしまったらしい。
万里も付き合わされてるとかなんとかで、基本的に至の部屋に居るみたい。
私は春組の公演が終わっても、紬と丞に演技指導をしてもらい、たまに合間を縫って、咲也とシトロンの部屋に行っては咲也に英会話講座を開いている。
綴はいづみ姉と夏組の公演の題材について、毎日ミーティングを繰り返している。
最近変わったことと言えば…
三角「猫さん、こっちだよ〜！」
椋「あはははは」
三角がよく猫を連れて帰ってくる為、中庭によく猫がいる。
今日も平和…
天馬「ぎゃー！」
…じゃなかった。
私は慌てて部屋を出て中庭向かうと、夏組といづみ姉と綴がいた。
どうやら天馬が猫に引っ掻かれたようだ。
幸「天馬のコミュ障ぶりは猫相手にも発揮されるんだ」
天馬「なんだと？！」
「幸、やめなって」
この二人は仲が良いのか悪いのかわからない。
綴「どこの猫だ？」
椋「最近中庭に顔出す野良猫なんです」
いづみ「へぇ〜。かわいいね」
一成「見てみて、Aちゃん」
一成が私を手招き見せてきたのは、地面に描かれた猫の絵だった。
「え、かわいい！」
いづみ「似てるね！」
三角「かずは絵が上手〜」
みんなで話していると、徐々に綴の顔が険しくなっていっていた。
「綴？」
一成「おーい、つづるーん？」
綴「あ！！」
突然の大きな声に私はビクッとしてしまう。
綴「二匹の猫の冒険物語どうっすか？！」
いづみ「猫の冒険？」
綴「最近は空前の猫ブームっていうくらい猫ものが人気だし、猫好きの人も多いし。何より擬人化ものは今までやってないし」
いづみ「なるほど。そう言われてみるとそうだね。擬人化の猫なんて夏組にしかできない題材だし、夏組らしさが出せそう。いいと思う！」
綴「っし。じゃあ、さっそくプロット作ってきます！」
夏組のモチーフが今、目の前で決定された。
いつも決定された後に聞いていたから、なんだか新鮮だった。
猫か〜。
題材を聞いて夏組のみんなもワクワクしていた。
天馬はまだ少し迷いがありそうだったけど。
今回の衣装作りは時間かかりそうだし、幸のサポートをメイン的にしよう。
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作者名：桜 | 作成日時：2020年1月28日 1時
