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A視点
左京さんが部屋に来るのは初めて。
何故か私と至はタジタジしてしまった。
左京「具合はどうだ」
「おかげさまで、元気です」
左京「そうか。お前はまだ未成年なんだから、夜外出する時は大人と一緒に行動しろ。わかったか」
「…はい」
説教しにきたのか。
左京「お前の身に何かあったら、俺も含めて全員が困る。そうならないためにだな…」 「わかりました！」
左京さんは本当に劇団員みんなのお父さんみたい。
左京「お前も監督も返事は良いからなぁ」
至「たしかに」
左京「茅ヶ崎、Aのこと頼んだぞ」
至「はい」
2人ともどういう立場の視点で話を展開してるの？
「(笑)」
左京「なんだ」
「いえ、なんでも…」
左京「ったく、昨日の件は、あいつも悪いが、お前も反省しろよ」
「…わかってます、お父さん」
左京「なんで俺が親父なんだ」
「へ？！いま、出ちゃってました？」
至「(笑)」
左京「まあ、いい。とにかく、今日は安静にしてろ、いいな」
と言って、左京さんは部屋を出て行ってしまった。
左京さんに対しては単純に第一印象から怖かったので、ちゃんと敬語を使っている。一度タメ口で話したことはあったが、やはり怒られてしまった。
至「左京さんも心配してたんだな」
「そうなの？」
至「心配してなかったらわざわざ来ないでしょ」
「たしかに。やっぱり左京さんはお父さんだ」
至「それ、おもしろすぎ」
「てか、至、今日ゲーム全然してないけど、大丈夫なの？」
至「Aといる時は、しなくても別にいいかな」
「じゃあもし、私と毎日いたら、ゲーム全くしないってこと？」
至「う、うーん、それはどうだろう」
「あはは」
至「乙女ゲーとか興味ないの？」
「んー、そのゲームではどういうことをするの？」
至「んー、例えば、ゲームの中でイケメンとデートしたり」
「でも今度実際にするじゃん」
至「ん？！」
「いや、日曜日、するじゃん」
至「あ、うん。俺はAの中でイケメン枠なの？」
「え？ちがうの？」
至と話すと良い意味でジェネレーションギャップとかはないし、気を使わなくて良いから、すごく楽に話せる。
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作者名：桜 | 作成日時：2020年1月28日 1時
