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八乙女side
「光、大丈夫だった?」
優しく声をかけてくれた。嬉しかった。
それと同時に自分の弱さに呆れた。
「それにしてもαが入って来るなんてね〜」
いつもと変わらない呑気な口調で"困っちゃうよ"って弱々しく笑った。
ふと、伊野ちゃんの手を見るとその手は微かに震えていた。
「伊野ちゃん…?」
「へへっ弱いよな。こんだけで手の震えが止まらないとか…だっさ」
そう言って伊野ちゃんは自分を嘲笑うかのように笑った。そして"αに産まれてたらもっと強かったのにな…"ってボソッと呟いた。
そんなことないよって。
伊野ちゃんは充分強いよなんて言葉をかけることは出来なかった。代わりに言える言葉も見つからず俺はただ伊野ちゃんの震える手を握った。何も喋らず。ただただ握った。
「じゃあ弱い者同士だな、俺ら」
そう言って微笑んだ。
"どうやったら愛してもらえるのかな"
いつの日か伊野ちゃんが言った言葉。
その目は真剣で"寂しさ"を表していた。
"愛ってなんなんだろうね。"
きっと俺たちは"愛"とは永遠に交わることの出来ない運命なのかもしれない。
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涼空ーSuzuraー(プロフ) - Chacoさん» コメントありがとうございます!!!Chacoさんの作品読んでいたのでコメント貰えてとても嬉しいです!!亀更新ですがこれからもどうぞよろしくお願いします!! (2018年7月17日 20時) (レス) id: 11ce629f49 (このIDを非表示/違反報告)
Chaco(プロフ) - とても誠実な薮くんといのひかの今後の展開がとても楽しみです!光くんの過去もとても気になります!!更新頑張ってください!! (2018年7月17日 18時) (レス) id: ebaa553a11 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:涼空-Suzuka - | 作成日時:2018年6月24日 19時