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開いた口を両手で抑える。
あの時の大量の手紙
あの中にベルモットからの手紙があったとしたら、
"...あぁ、すまない、そうさせてもらうよ"
あの反応の全てに、辻褄が合う...!!
「呼び出し場所に来たバーボンは、開口一番こう言ったわ。」
"もう彼女をそちら側に引きずり込まないでくれ"
「私はそうもいかなかった。貴方をどうしても手元に置いておきたかった。けれど、ここでバーボンにマリーがボスの妹であることを明かせば、貴方は益々あの薄汚い公安の手から離れることが出来なくなる!!」
ベルモットが私の方をバッと向いて睨みつける。
「あの流とかいう男、あの男はクズよ!!あの男、貴方を殺そうとしたのに加え、貴方に引き金を引かせようとした!!」
絡んだ視線が熱い
ベルモットとこんなにきちんと目を合わせたことが今まであっただろうか。
いや、なかったはずだ。
「...マリー、私と貴方が組めば、今度はあの組織以上のものが作れるわ。いや、私達は作らなきゃいけない...じゃないと、私は今まで何の為に.....マリー、またやり直しましょう、私なら貴方を守れる。」
真っ直ぐと私を見つめる青い瞳
私はこれに、応え...
られない。
『ごめんなさい。』
青い瞳が揺れる。
『私はもう、二度とそっちには戻らないと決めたの.....ジンに誓って。』
そう、私が1度も目を逸らさずに言うと、
「...そう。」
ベルモットは少しだけ悲しそうにそう言った。
「これで立場がはっきりしたわね。」
ベルモットが私から目を逸らし、真っ直ぐと彼の方を向いて言う。
「バーボン、選ぶのはあなたよ。」
どくん、と心臓が大きく波打つ。
「私かマリーか、どちらを撃つか決めなさい。貴方が撃たないなら私がマリーを撃つ。制限時間は1分...いいわね?」
ベルモットがトリガーに指をかける。
どちらを選ぶのだろう。
自分の記憶を奪った人
自分が愛して"いた"人を殺そうとする人
「20秒」
私なら、もしも私なら
...いや、選べない。
何か策はないのか
どちらも撃たずにすむ道は
彼の手を汚さずに済む道は
「40秒」
首に回されたベルモットの腕に触れる。
『本気?』
小声で尋ねると、
「マリー、私はいつでも本気よ」
銃口を向ける彼を見据えながら、ベルモットはなんの躊躇いもなくそう言った。
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キャラメル(プロフ) - めっちゃ面白いです!続きが気になります!!更新頑張ってください^_^ (2020年5月25日 14時) (レス) id: b8ac5a9a04 (このIDを非表示/違反報告)
はな(プロフ) - ありがとうございます!更新したので是非よろしくお願いします〜! (2020年3月3日 17時) (レス) id: c49d02c4c7 (このIDを非表示/違反報告)
ココアパウダー(プロフ) - このシリーズほんとに大好きです!更新楽しみです! (2020年3月2日 16時) (レス) id: 4ae5dd86b4 (このIDを非表示/違反報告)
はな(プロフ) - 紅坂紅子さん» ありがとうございます(;;)嬉しい(;;)…更新頑張ります!! (2020年1月27日 7時) (レス) id: 26eda5a043 (このIDを非表示/違反報告)
紅坂紅子(プロフ) - 言葉遣い、好きです。更新楽しみにしてます。 (2020年1月26日 2時) (レス) id: 07a06c2ab3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:はな | 作成日時:2020年1月25日 11時