Code.62 "シャロンの誤算" ページ15
「Aは、ノックです」
その瞬間、彼女は僕の方をガシッと掴んだ。
ベ「今、なんて!?」
バ「え、だから、マリーはノックとー」
バ「その、マリーの名前!」
バ「えっと、Aですけど...」
ベルモットが目を見開いて絶句する。
バ「...ベルモット?」
ベ「A、A...嘘でしょ、じゃあやっぱりあの拳銃はBettyの物...」
バ「え、ちょっと、どういうことですか?」
ベルモットに力強く掴まれた肩をさする。
ベ「...Aは、ボスとBettyの娘よ」
その言葉に、思わず言葉を失う。
Aが、ボスの娘?
ベ「...どうやら作戦変更のようね」
バ「...何?」
ベルモットは、はぁ、とため息をつくと、自慢のブロンドの髪をかきあげた。
ベ「あのホテルに爆弾が仕掛けてあるの。1フロア吹っ飛ぶほどのものがね。それで幹部全員皆殺し...のはずだったんだけど。私はあの子を守らなきゃいけない。それに、」
「あそこにはAngel達もいるみたいだわ」
そう言って彼女は前方を指さす。
そこには、見慣れた小さい子供たちがワイワイとはしゃいでいた。
ベ「バーボン、確かあなた、あの子供達と親しかったわよね?」
バ「え?まぁ、そうですけど」
ベ「じゃあ、あの子達を避難させてくれるかしら」
バ「...了解。あなたはどうするんです?」
ベ「彼らと話をして時間を稼ぐわ」
バ「了解...」
裏口で彼女と別れ、エレベーターで待つ。
運良くバーボン服の為、ホテルという気品の高い場所の中で悪目立ちすることはなかった。
バ「ベルモットは、一体...」
彼女の考えていることが分からない。
だが、組織崩壊のカウントダウンは確実に始まっている。
前髪を1度かきあげ、安室透の笑顔を貼り付ける。
さぁ、始めようじゃないかー
.
.
.
灰「工藤くん」
俺の事をそう呼んだ彼女は、ちょいちょい、と小さく手招きをした。
コ「蘭姉ちゃん、先行ってて!」
そうして彼女の元へ駆け寄る。
灰「見たでしょう、あの車」
コ「...あぁ、」
そうして2人で駐車場の隅に停まっている2台の車と1台のバイクを見つめる。
灰「あの黒のポルシェはジン、青はキャンティ、その横は多分マリー。それにここは組織傘下のホテル、彼らがいると見て間違いないわ」
コ「でも、一体ここで何が」
灰「取引にしては人間が揃いすぎてるわ。おかしい...でも、彼らの車がないわね」
コ「彼ら?」
灰「ベルモットのハーレーとバーボンーー安室透の車よ」
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はな(プロフ) - にぃーさん» ありがとうございます!励みになります(;_;) (2019年11月8日 19時) (レス) id: 7c73f8d369 (このIDを非表示/違反報告)
にぃー - ほんまに早く読みたい!めちゃおもしろいです更新楽しみにしてます! (2019年11月4日 19時) (レス) id: def134aac7 (このIDを非表示/違反報告)
純花 - すごく面白いです!更新頑張ってください! (2019年10月19日 19時) (レス) id: ba5f7bf38b (このIDを非表示/違反報告)
さち - おもしろいです。続きが楽しみです。よろしくお願いします。 (2019年10月19日 16時) (レス) id: c80821aeaf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:はな | 作成日時:2019年9月6日 11時