code.40 "いなくならないで" ページ41
赤「ふう...」
通話を終えて、携帯の画面を見続ける。
"彼女"から届いた、最後のメール
ーーーーー
大くん・・・
もしもこれで組織から
抜けることができたら
今度は本当に彼氏として
付き合ってくれますか
明美
P.S.
×××××××××××
ーーーーー
"お願いだから無理しないで、ライまで居なくなったら...私、"
相当追い詰められてるな
俺も、お前も。
夜空を見上げる。
月がとても綺麗だ。
ガチャ、とドアが開く音がする。
「ねぇ.....ちょっと話しない?」
小さな彼が、俺を見つめていた。
赤「フン...奴らを迎え撃つ策ならまだ思案中だが...?」
?「でもさー、ボク赤井さん見てて思ったよ!もしかしたら、僕と同じこと、考えてるんじゃないかって」
赤「ほぉ...」
.
.
.
すっかり冷めきったカップの水を捨てる。
寝落ちなんて、久しぶりだ。
ふと、この前のベルモットの言葉思い出して、金庫の鍵を開ける。
薔薇のステッカーの貼られた拳銃
あの日、ベルモットが言っていた女優は、おそらく私の母のこと...ベルモットと母に、一体どんな関係があったのだろうか。
ピンポーン
もう時間か。
『...どうも』
降「...寝起きか、すぐ分かるぞ」
そこには予想通り、大きなビニール袋を2つ持つ、スーツの彼が立っていた。
降「久しぶりだな、大丈夫か?」
『うん、だいぶ。』
恐らく、ベルモットから聞いたのだろう。
降「お前も無茶したな」
『えへへ...』
はぁ、とため息をつく彼を見つめる。
あんなこと、言えるわけない。
『というか、それなに?』
降「あぁ、これ?近くのスーパーで買ってきたんだ」
そうして彼は、ビニール袋の中身を出す。
にんじん、じゃがいも、玉ねぎ...それに、"りんごと蜂蜜"と書かれた箱...まさか、
降「カレー、食べよう」
.
.
.
『う、うわぁ...』
きらきらと煌めくカレーとサンドイッチ
これは...絶対美味しい!!
『いただきます!』
降「どうぞ〜」
カレーを口に運ぶ。
こ、これは...
『おいしい...』
降「だろ?」
なんだこれは、美味しすぎる。
降「実は隠し味にチョコレートと、すりおろしたりんごをーー」
語り出した彼をほっとき、カレーを食べる。
おいしい...生きててよかった...
それから、サンドイッチに手を伸ばし、ひと口食べる。
『...店出せるな、これ』
降「もともと料理は好きだからな。このハムサンドは僕の最高傑作だよ」
そうして彼はドヤ顔をした。
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iwa(プロフ) - ひろみつくん救済したかった。話変わってしまいますが。でも、これからどんどん引き込まれてよんでいきます。 (2020年3月13日 13時) (レス) id: d46b647962 (このIDを非表示/違反報告)
ベス - エリザベス女王は本当は女王になる予定ではなかったんです。男の子が亡くなり、姉のメアリーも卵巣がんで子供は出来ず想像妊娠となったんですよね。ターンリー卿の暗殺も偽造で無実だったんです。調べてみるとまた違う形が見えてくるかもですよo( ^_^ )o (2019年6月26日 22時) (レス) id: e7c063a61b (このIDを非表示/違反報告)
はな(プロフ) - ベスさん» わぁ、すご...ほんと勉強になります!まだまだ知らないこといっぱいなので、私も調べてみようかな...(..) (2019年6月26日 18時) (レス) id: 476e83acac (このIDを非表示/違反報告)
ベス - 私、メアリー好きなんですよね…ちなみにエリザベスのお母さんのアン・ブーリンの妹もメアリー、エリザベスの異父姉もメアリーの名前ですね。愛され知らずのメアリーがどうしようもないフェリペを好きでその人の為に動いてしまう所も好きですね!♪♪ (2019年6月24日 21時) (レス) id: 137d2adbf4 (このIDを非表示/違反報告)
はな(プロフ) - ベスさん» 凄い、私もそこまで知りませんでした!そうみたいですね、勉強になりました!ありがとうございます〜( *˙˙*) (2019年6月24日 7時) (レス) id: 476e83acac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:はな | 作成日時:2019年6月12日 8時