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code.21 "痛み" ページ22

「なっ、」
『手を上に上げろ』

アイリスの顔が驚愕のものに変わる。

「あなた、一体...」
『さぁ。恋人のようになりたくないなら、今すぐ私の言う通りにすることね』

そこまで言うと、彼女は何かを察したらしく、口を歪めた。

「まさか」
『私がマリーよ。とっとと歩いてくれるかしら?』


.


.


.


倉庫まで彼女を連れていくと、そこにはもうライがいた

「やっぱりあなたも...」
『えぇ。だから余計なことはしないことね。』

彼女が悔しそうに唇を噛み締める。

『...ライ、どう?』
ラ「大丈夫だ。」

あたりに人が居ないことを確認し、銃を下ろす。

『あなたの恋人...マシューの、』
「その名前を呼ぶな!あんたにその名前を呼ぶ資格はない!」
『...彼のことなんだけど。』


『私、殺してないわ』


「う、嘘だ!だって、マシューは胸を撃ち抜かれて、」
ラ「俺達が撃ったのは足だ」
「え...?」

『彼ーーマシューは私に発砲した。そこまでは合ってる。けれど、そこからが問題よ。私達はその場から逃走するため、彼の足を撃ったの。彼が追ってこられないように。』


『つまり、彼はジム側の誰かに口封じとして殺されたのよ。』


「そ、そんな...」
『だから、あなたが追うべきはジムの不動産会社。私たち組織じゃない。』


『組織から手を引きなさい』


「でも、あんたが嘘を言っている可能性も、」
『そうね、あるわ。』

『だけど、このまま深入りすれば、貴方まで殺されてしまう。お願い、どうか組織から手を引いて』

彼女が私の目を見つめる。

「どうして...どうしてそこまで私を...?」
『そうねぇ...』


『大切な人を失った悲しみは、私もわかるから』


「...あなたはー」
『組織から手を引きなさい。いいわね?』

彼女の言葉を遮るようにもう一度繰り返す。

「...分かったわ。」

よし。

『ライ、行くよ』


.



.



.


ラ「お前、この仕事向いてないんじゃないか?」

ライが後ろの髪を解き、髪が風にたなびく。

『...かもね』

彼が横で煙草に火をつける。

煙がこっちに来ないように、わざわざ風下に移動してくれるあたり、ライも向いていないんじゃないかと思った。

ぼーっと、真っ暗な海を見つめる。
静かな倉庫街には、波の音だけがこだましていた。


"A...私はいつも、あなたの傍に..."
"お、お母さんーー



ラ「おい、電話なってるぞ」

ライの声でハッとしてスマホを取り出す。
ジンからの着信だった。

ジ「...遅いじゃねえか」

code.22 "ごめん"→←code.20 "マリーを追う女"



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iwa(プロフ) - ひろみつくん救済したかった。話変わってしまいますが。でも、これからどんどん引き込まれてよんでいきます。 (2020年3月13日 13時) (レス) id: d46b647962 (このIDを非表示/違反報告)
ベス - エリザベス女王は本当は女王になる予定ではなかったんです。男の子が亡くなり、姉のメアリーも卵巣がんで子供は出来ず想像妊娠となったんですよね。ターンリー卿の暗殺も偽造で無実だったんです。調べてみるとまた違う形が見えてくるかもですよo( ^_^ )o (2019年6月26日 22時) (レス) id: e7c063a61b (このIDを非表示/違反報告)
はな(プロフ) - ベスさん» わぁ、すご...ほんと勉強になります!まだまだ知らないこといっぱいなので、私も調べてみようかな...(..) (2019年6月26日 18時) (レス) id: 476e83acac (このIDを非表示/違反報告)
ベス - 私、メアリー好きなんですよね…ちなみにエリザベスのお母さんのアン・ブーリンの妹もメアリー、エリザベスの異父姉もメアリーの名前ですね。愛され知らずのメアリーがどうしようもないフェリペを好きでその人の為に動いてしまう所も好きですね!♪♪ (2019年6月24日 21時) (レス) id: 137d2adbf4 (このIDを非表示/違反報告)
はな(プロフ) - ベスさん» 凄い、私もそこまで知りませんでした!そうみたいですね、勉強になりました!ありがとうございます〜( *˙˙*) (2019年6月24日 7時) (レス) id: 476e83acac (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:はな | 作成日時:2019年6月12日 8時

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