とある少女は爆弾魔に好かれたようです。【bloodtale】

11話 バッドエンドにはさせない ページ15

二人の戦いはまだ続く。でも、俺が入ったら確実に殺される。

カルタは無言のまま、攻撃を続けている。
こうやってみると、若干だがmissileが押されている。









俺は…









カルタに雪玉を投げた。





カルタ「冷たっ………何をしたんですか？あなたが割り込んでくる隙はないですよ、ナパームさん。」
ナパーム「…そんなボロボロの体で戦えるかよ！missileもやめろ！」
missile「なんで人間なんかの味方をするんですか！人間は死ぬべき！隊長様もそう仰っていました！

割り込むのなら…！」

missileは銃口を俺に向けた。


ナパーム(やっべ、何言おう…というか、カルタ…









あいつ、血を吐いた！？)

カルタ「っ…また…これか…」

地面にしゃがみ込む。そこを容赦なくmissileはカルタに引き金を引く。


あれはもういつもの温厚で優しいmissileじゃない。人間を殺すために生まれただけの殺人兵器だ。


ナパーム「…っ！！」
カルタ「…な、ナパームさん！！」
missile「なんで…邪魔するの？」
ナパーム「あのな…この人間が何をした？」
missile「何もしてないけど！人間は悪い奴なの！隊長様が仰ってた！」
傷が痛む。どんどんカルタの顔が不安そうな顔になってゆく。
ナパーム「だったら隊長様がデイジーやお前の大事な人を殺せっていったら命令に従うか？」
missile「…それは…。」
ナパーム「…無闇に人間を傷付けるな。」
missile「…わかった。」


カルタside



私の代わりに銃撃をくらったナパームさんを見て、罪悪感が湧く。

すると、攻撃を仕掛けてきた子が、ガスマスクを外してこう言った。

missile「あ、あの…先程はとんでもない無礼をしてしまい、誠に申し訳ありませんでした！」

頭を私に下げた。
カルタ「だ、大丈夫ですよ！攻撃してしまった私も悪いですし…」

missile「そういえば、自己紹介が遅れました！
僕はゲリラ部隊第2支部の隊員、missileです！あなたは…？」
カルタ「空木歌留多と申します。」
missile「カルタさん…ですか。」

missile君は私を見上げている。


やだ何この子可愛い…！
ナパーム「ふぃー…いたかった…」
カルタ「え？もうお怪我は大丈夫なんですか？」
ナパーム「え？いや俺めっちゃ防御固いし、あれは人間で言うところの…擦り傷並みの痛さ。」
カルタ「……えせ。」

ナパーム「え？まさか、心配してくれた？ありがとな！」
カルタ「私の罪悪感を返せぇぇぇぇぇぇぇ！！」
ナパーム「ぎゃぁぁぁぁあぁああ」

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