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咲江side

−放課後・浅野邸−

生来「おかえりなさいませ。」

咲江「ただいま。 血、頂戴。」

生来「かしこまりました。」

愛佳「学校どうでした?」

咲江「同じクラスに居た。

けど、時間が掛かるかも知れない。」

愛佳「珍しく弱気ですね。」

咲江「そんなことない。

ただ、どうしても早く私のモノにしたくて仕方ない。」

生来「焦りは禁物ですよ。焦っていいことは何もありません。

それに咲江様はA様を愛しているのでしょう。

なら焦らなくてもいいはずです。」

咲江「生来の言うことはいつも正しいわね。」

生来「そんなことは。

用意が整いました。」

咲江「ありがとう。」


生来「300年前とはだいぶ変わったけど不自由してませんか?」

咲江「大丈夫。

血を飲めないのは辛いけど。」

生来「だったら、帰ってきてすぐに飲めるようにしておきますね。」

咲江「そうしてくれると助かる。」


生来「愛佳、買い物に行ってきて。」

愛佳「えー。昨日行ったのに。」

生来「しょうがないでしょ。」

咲江「私が行ってくるよ。」

生来「いえいえ。咲江様に行かせるわけには。」

咲江「いいの。ここら辺のこと知っておきたいし。」

生来「かしこまりました。メモに書いてある物を買ってきてください。」

咲江「わかった。」


―土手―

土手もだいぶ変わったのね。

買い物をするのだって変わりすぎていて難しかったくらいだもの。


…あれって、A?


A「ちょっと何なんですか。」

男1「いいじゃん。遊ぼうよ。」

男2「こんなところでボーっとして。暇なんでしょ?」

A「そんなことありません。」


咲江「ちょっと。何してんの?」

男3「この子と遊ぼうとしてただけだけど?」

男1「何?一緒に遊びたいの?」

咲江「そんなわけないでしょ!」


次の瞬間、ヴァンパイアの力で男たちを吹っ飛ばした。

ビビって逃げていくなんて情けない。

近くにAしか居なくてよかった。


A「何…今の…。」

咲江「こうなったから言うけど、私ね、ヴァンパイアなの。」

A「ヴァンパイア…。」

咲江「えぇ。

来て。」


―浅野邸―

咲江「ただいま。」

生来「おかえりなさいませ。

貴方が、A様ですね。」

A「どうして私の名前を?」

咲江「とりあえず座って。」

生来「飲み物をとってまいります。」

A「咲江、どういうこと?」



咲江「私たちは300年前に出会っていたの。」

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作者名:彩貴 | 作成日時:2016年4月7日 0時

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