嘘つきはだぁれ【オリジナル】 (ページ4)

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『まずは、この部屋から脱出しましょう。』

ゲームマスターの声がしなくなると先ほどからあった耳鳴りのようなものも少し和らいだ。周りを見ると、皆全く状況が理解できていないようだった。それはそうだ。窓どころかドアもこの部屋には見当たらない。脱出する手順が想像できない。どうすれば……。

「んーほな」

少しの間の後、関西弁の彼が話始めた。

「一つづつタイルを調べていかへん？何か仕掛けがあるかもしれんし。」

彼は周りを見渡しながらそれを提案した。彼―――瀬川練は今年の夏、関西の名門高校から俺たちが通っている学校に転入してきた。もう少し早く転入していたら学級委員に選ばれていたであろうほどの信頼も指揮能力もある。こういう、みんなが何も言い出せないような状況の時は本当にありがたい。

「だな、練の言う通りまずは色々と調べて行くか。」

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