人生逆転ゲーム (ページ32)

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ゲーム76 ページ32

荒木side

Aが泣き疲れて泣いてしまった。
染谷が気を利かせて退室してくれた。あぁーこのまま俺のものになってくれればいいのに。
何度もそう思う。

優しくAの頭を撫でる。

『可愛いなぁ…

で？そこに突っ立ってどうしたの？』

流司『やっぱり気づかれてたんだ』

『ずっと聞いてたんでしょ？』

流司『はい。』

実はずっと誰かが聞いてるのは知ってた。

流司『先輩はAのことどう思ってるんですか？』

『好きだよ？』

流司『俺もです』

やっぱり。知っていた。だから負け戦だと思うんだ。
普段から仲がいいし同じクラスで同じ学年。

『知ってるよ』

流司『俺も荒木先輩がAのこと好きなの知ってました。』

この子に勝ちたいと思っている。Aを俺の彼女にしたいと思っている

流司『正直俺、なんで荒木先輩なんだろうって思ってます。
センスいいし大人の魅力あるし強いし。俺には無いものいっぱい持ってるし。
どう考えても勝ち目ねぇじゃんって思ってました。今でも思ってます。』

『そんなに思ってくれてるなんて光栄だな』

俺もこの子は脅威でしかない。正直Aは流司に行くと思う。
だからわざわざ流司には無いものを有効活用しようとしたんだから

流司『でもどれだけ荒木先輩にAを取られても俺は諦めません。
染様先輩が言ってくれました。当たって砕けろって。
ここ数日です染様先輩の観察力とかは誰よりも長けているからその先輩がそういったんだから砕けるって思ってます。

そして荒木先輩と付き合うんだろうなって考えても考えてもその道しか出てこない。

なんでなんすかね。最初に出会ったのは俺の方が先で俺の方がいっぱい喋っていっぱい顔を合わせてるのにAの顔は荒木先輩の顔から目を離さない

結構近くで見てたから。この数ヶ月。分かったことです。龍儀とか牧島が俺を気にかけてくれるけどあいつらなら知ってるはずなんですよ。Aはあなたしか異性としてみてない。

だから…俺…諦めないって言ったけど振られるの怖いです。
どうしたらいいんですか？』

あぁ…この子はここまで考えていたんだ。
俺にも気づかないAの小さな変化を感じ取っていたんだ。

『流司、話してくれてありがとう…
俺が言うのもアレだけどやっぱり気持ちは伝えた方がいいと思うよ。』

流司『それならあんたは絶対成功しろよ！？絶対幸せにしろよ？
誓って欲しい。お願いします先輩…』

『もちろんだよ。
ありがとう流司』