下手すぎる萌黄 ページ18
驚いたように目を見開いて固まった凛に私は直ぐにやってしまったと気付く。
凛の独占欲につい揶揄いたくなってしまったとは言え、凛の瞳の色、なんて馬鹿正直に答えてしまってはそれはもう告白しているのと同じなのでは。
2人目を合わせて固まっていると凛が先に目を逸らした。
慌てて私も逸らす。
これ、どういう空気なのだろうか。
嘘だよと嘘をついてしまった方がまだ良いのだろうか。
また視線を上げると顔を横に向けていた凛と横目にまた目が合って、俯く。
やめて、何か言って……
お互いに息を忘れるくらいに気まずい沈黙で、痺れを切らしそうになった時だった。
「そうかよ」
やっと発した凛の言葉に私は俯いたまま焦る。
なんて、返すべき？
チラリと凛の方を見上げると大きな背中があって、私は少し心に余裕ができたのを感じて顔を上げた。
返事に困っていたことに気付いたのか、凛はそのまま歩き出してしまった。
慌てて付いていくと歩幅を緩めて隣を歩いてくれる。
私も凛もお互いに会話が下手すぎる。
先程から合わない視線にほんの少しの安心と残念を抱えて私は息をついた。
横目に見る凛は少しソワソワしているように見える。
どこに向かうでも無く、ただ気ままに歩いていた。
穏やかな空気に、先程の告白紛いなことを忘れかけていた私は、馬鹿な事にも凛がソワソワしている理由を聞こうとしてしまった。
「凛……」
私の呼ぶ声に目を向けた凛と視線が絡まって、ぶわっと凛の顔が赤く染まり、私も思わず驚く。
「見んな」
いつも通りの低い声、ばっ顔をと逸らしても耳まで赤くなっていて隠しきれていない。
もしかして照れているのだろうかとほんの少し顔を覗かせた期待が、凛の続けた言葉で崩れ落ちる。
「俺の目の色とか、やばいだろ……」
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名無し(プロフ) - 真昼さん» コメントありがとうございます。意外と凛視点が需要あるようで良かったです。これからも応援して頂けると幸いです^^* (2023年1月30日 16時) (
レス) id: c37b14cb77 (このIDを非表示/違反報告)
名無し(プロフ) - するめさん» するめさん、続編の方にもコメント頂けて嬉しいです。いつも応援本当にありがとうございます。凛視点はいずれ書きたいと思っていましたが想像よりも長くなってしまいそうです（笑） (2023年1月30日 16時) (レス) id: c37b14cb77 (このIDを非表示/違反報告)
真昼 - 初コメ失礼します！凛視点めちゃくちゃ好きです！！最後まで応援します！ (2023年1月30日 9時) (レス) @page2 id: 3174c03de1 (このIDを非表示/違反報告)
するめ(プロフ) - 続編おめでとうございます〜!!凛視点めちゃくちゃ最高です、、、このお話ほんとに大好きです! (2023年1月30日 5時) (レス) id: 85ee5a5c1b (このIDを非表示/違反報告)
名無し(プロフ) - お酢雨さん» ご指摘ありがとうございます。修正いたしました( _ _ ) (2023年1月29日 22時) (レス) id: c37b14cb77 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：名無し | 作成日時：2023年1月29日 20時
