幼馴染みに婚姻届持ってこられる前の話。【東卍】

2.不本意な異名 ページ3

貴「集まってくれて、ありがとう諸君。」


三「どうしたんだよ、創設メンバーなんて集めて。」



東卍がそこそこデカくなった中二の春、集会終わりに創設メンバーを集めた。そういえば一人留年したけどな。真一郎君の事件あったけど、死ななかったからセーフセーフ。傷害の罪で一虎君逮捕されたけど。短期で出れるらしい。



貴「お前らに問う。最近不良遭遇率上がったんだけど、遭遇は別にいいのよ。問題はその後。」


ド「遭遇はいいのかよ。」


貴「なんかさ、特攻服着てすれ違うとさ、変なあだ名で呼ばれるんだけど。…お前ら心当たりは？……顔がなんか引きつってないかお前ら。」


三「ちなみにそのあだ名って？」


貴「急所(タマ)殺しの姫」


マ(オレだわ。つけたの。)


貴「私、最初の抗争と黒龍の時以来ほぼケンカしてねぇんだけども。となると犯人はこの中にいると思うんだよね。」


三「…オレは知らない。」


ド「…オレもｫ…」


パ「そんなんで呼ばれてたのかよ。」


場「…オレも知らねぇ。」


貴「告発してくれたらこの前情けで買ってあげたハーゲンダッツの金チャラにしてあげてもいいけど。」


全「「「マイキー。」」」


マ「息するように裏切るな。」


貴「そぉ〜かそうか。大丈夫、怒らないから。」


場「あ、Aが棒取り出した。」


三「簪って言えよ。簪って。…Aが簪取り出すってことはマイキー殺る気だぞ。」


ド「A、髪結うとき簪だもんな。」


パ「めっちゃ怒ってる。」


貴「マイキーおいで、森の奥の奥の方行こうか。大丈夫大丈夫、二つのモノを一つにするだけだから。」


マ「…オレ、殺されるかも。」


三「ご愁傷様。」


ド「生きて帰ってこいよ。」


マ「助けて。」


貴「はいはい、ごちゃごちゃ言ってんな、来いや。」



三「…連れてかれた。」


ド「最悪、総長不在だな。」


マ「うっ…いってぇぇぇ！！」


場「あ、やられた。」


パ「痛ぇ。」


貴「ただいま〜、潰してやった。」


三「oh…」


ド「動かねぇぞ、コイツ。」


貴「今度またハーゲンダッツ奢ってあげる。マイキー以外。」



この事件、こっそり見ていた東卍隊員によって本格的に広められ、「無敵のマイキー」と同じくらい「急所殺しの姫」の異名が不良界で有名になった。



貴「すごく不本意。」

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