誰かのために ページ49
今にも膝から崩れ落ちそうな私の体。
意識が遠のくたびに、気を引き締める。本来なら、もう気絶している状態だ。試し斬りの時、割とすぐに気絶した。それ程までにこの漆ノ型の負担は大きいのだ。
ふらふらと、ぎこちなく、疲れ切った足取りで杏寿郎達の方へ進む。
いつの間にか善逸と禰豆子ちゃんもいる。
貴「皆…無事で…良かった…」
伊「皆じゃねぇだろ!お前…その体!どう見たって無事じゃねぇ!」
炭「それに…煉獄さんだって…」
貴「それに関しては何も心配いらない…」
煉「待て!A少女!まさか…あの技をっ…!今それを使ったらA少女の体がもたない!」
どう言われようと、決断を変えるつもりは一切無い。
私の「生きる」は『誰かのために』だ。澪や梓咲達の分まで、皆のために生きる。杏寿郎やむいくん、しのぶさんや蜜璃ちゃん、みんなみんな無惨を倒すために鬼殺をしてる。だから、皆の…私の目標のために生きるんだ。
あとは…ね、男子軍のためです。
大丈夫、これぐらい、私ならできる。私なら…
貴「ほら、皆、こっちに寄って。」
皆、悲愴な表情が隠し切れてない。
貴「氷の呼吸・陸ノ型・氷華の祈り」
皆の傷だらけの肌が綺麗な肌に治っていく。
それとは逆に、私の体は激痛に襲われる。なんせ禰豆子ちゃんを抜いた四人を同時に治療しているのだ。当然だろう。
煉「なんと…骨が繋がっている…内臓も修復されているように思える。」
善「俺たちの傷もだんだん塞がってる…」
貴「ふふ…よかっ…た…ごめ…んね…杏寿郎の左目…治しきれなかっ…た…」
煉「目ぐらいどうってことない。それより俺はA少女が心配だ。」
貴「ゲホッ…ゴホッ…」
口から血が出る。吐血してしまった。
善「Aさん!」
貴「そろ…そろ…やばいかも…ごめ…ん…良かった…」
最後の方は声にすらなっていなかった。消え入るような…声。
その時、Aは気絶した。幸せそうな、やりきったようなそんな笑みを浮かべて。
嗚呼…私は皆のためになれたかな…?
もし…贅沢を言えるなら
生きたい───。
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桃サイダー - 了解しました。(`・ω・´)ゞ (2020年9月27日 1時) (レス) id: 029fc8293f (このIDを非表示/違反報告)
マナフィ(プロフ) - 買いたいけどっ!買いたいけど金欠!それと、続続編楽しみにしててください!リクエストもそっちでやりますので! (2020年9月25日 16時) (レス) id: c16e9a497f (このIDを非表示/違反報告)
桃サイダー - あちゃー、それは悲しいね。でも10月は本当にいろんな意味で金欠になるかもねぇ。ジャンプでは煉獄さんの初任務のエピソードを描いたのが出て、その次の号ではステッカーも付いてくるからね。続続編楽しみだなぁ。 (2020年9月24日 22時) (レス) id: 029fc8293f (このIDを非表示/違反報告)
マナフィ(プロフ) - もうすでに金欠…22巻の特装版、お金無くてキャンセルしました… (2020年9月22日 9時) (レス) id: c16e9a497f (このIDを非表示/違反報告)
桃サイダー - うん、私もLINEのニュースで知ったからね。そうだね、10月は結構金欠になりそうだね(^_^;) (2020年9月22日 2時) (レス) id: 029fc8293f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:マナフィ x他1人 | 作成日時:2020年8月1日 21時