生きる ページ35
澪「なんか今日のお姉ちゃんおかしくない?」
いや、死んだ筈の人が目の前にいる方がおかしいですから!
って思ってたけど、もう現実の区別がつかない…何が現実?何が正しい?
何だろう…色々胸騒ぎがする。
梓「A!」
どこからか声がした。この世で一番大切にしていた友達の。
梓「これは夢だよ。Aが望んでたことが夢になって現れてる。」
梓咲がゆっくりと姿を現す。
そうだ…私は皆に死んでほしくなかった。カナエさんも有一郎くんも錆兎と真菰もみんなみんな死んでほしくなかった。
梓「なんでAは鬼殺隊に入ったの?なんでAは鬼を倒すの?死んだ人は戻らない。過ぎた過去は取り消せない。」
梓咲の言葉が深々と胸に、心に突き刺さってくる。いつの間にかしのぶさん達はいなくなり、周りは死んでしまった人だけになっている。服装も澪はお気に入りだった着物を着ている。錆兎は義勇さんの羽織の柄の着物を着ている。
梓「私達はもうこの姿で生き返る事は出来ない。だから、私達の分まで生きて…沢山の人を救って…紘翔お兄ちゃんを守って…」
澪「お姉ちゃんがやりたかったことは皆の幸せを守ることでしょ?こうやってずっと夢に浸ってることじゃないでしょ?僕達は大丈夫、死んだことを悔いている訳でもないし、怨んでる訳でもないよ。お姉ちゃんはお姉ちゃんのやりたいことを全力でやってよ。」
真「私達の分もね。」
カ「しのぶを」
有「無一郎を」
錆「義勇を」
全「「「よろしくね。」」」
涙が…止め処なく溢れてくる。
生きる。生きるよ。絶対に死なない。私ごときいつ死んでもいいって思ってた。そんなことなかった。なんて愚かな考え方をしてたんだろう。何のために私が生き残ったんだろう。
貴「大丈夫。絶対に生きるから。」
そう口にしたとき、皆の体が薄く…消えていく…
梓「うん…夢の中からは自害することで目覚められるよ。」
消えてしまう前に、梓咲と澪に抱きつく。
貴「大丈夫だから!死なないから!絶対!皆の分まで生きるから!カナエさんも有一郎くんも皆心配しないで!しのぶさん達は私の大事な仲間だから!皆死なせないから!」
梓「クスッ もぅ…涙で顔ぐしゃぐしゃじゃん。」
澪「そのセリフさっき聞いたし。」
カナエさんがそっと頬に手を添えてくれた。
貴「じゃあ行くね。」
刀を取り出し頚に当てる。
消える直前、皆が微かに笑ったような気がした。
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桃サイダー - 了解しました。(`・ω・´)ゞ (2020年9月27日 1時) (レス) id: 029fc8293f (このIDを非表示/違反報告)
マナフィ(プロフ) - 買いたいけどっ!買いたいけど金欠!それと、続続編楽しみにしててください!リクエストもそっちでやりますので! (2020年9月25日 16時) (レス) id: c16e9a497f (このIDを非表示/違反報告)
桃サイダー - あちゃー、それは悲しいね。でも10月は本当にいろんな意味で金欠になるかもねぇ。ジャンプでは煉獄さんの初任務のエピソードを描いたのが出て、その次の号ではステッカーも付いてくるからね。続続編楽しみだなぁ。 (2020年9月24日 22時) (レス) id: 029fc8293f (このIDを非表示/違反報告)
マナフィ(プロフ) - もうすでに金欠…22巻の特装版、お金無くてキャンセルしました… (2020年9月22日 9時) (レス) id: c16e9a497f (このIDを非表示/違反報告)
桃サイダー - うん、私もLINEのニュースで知ったからね。そうだね、10月は結構金欠になりそうだね(^_^;) (2020年9月22日 2時) (レス) id: 029fc8293f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:マナフィ x他1人 | 作成日時:2020年8月1日 21時