STPR BL短編集！！！

純粋【青赤】　リクエスト ページ48

青サイド
あー、最近、雨ばっかだなぁ。

窓から外を覗いてみるがまだ降り続けている。

なんか食べるか。

そう思って冷蔵庫を開ける。

青「あれ、買い物行かなきゃな。」

冷蔵庫の中身はほとんどなかった。

やだな、外出るの。

少し憂鬱な気持ちでコートを羽織りドアを開ける。




青「えっ？」

赤「・・・」

僕の玄関付近に犬の耳がちらついた。

覗いてみると、そこには薄汚れた少年がいた。

僕を見つけるとこちらをじっと見つめてくる。

青「君、どうしたの？」

赤「・・・」

僕が話しかけても応答しない。

見捨てるわけにもいかないし。

青「取り敢えず、僕の家入りな？」




適当にお風呂に入れると赤いふわふわの髪をしていることが分かった。

風邪は引いて欲しくないから僕のパーカーを羽織らせる。

赤「・・・ころちゃ、」

あ、やっと喋った。

一応自己紹介しといたし、他になにを喋ろうか。

青「あ、お腹すいてる？」

赤「・・・うん。」

青「一緒になにか買いに行く？」

赤「うん。」




青「莉犬くん、勝手にどこでもいっちゃだめだよ？」

莉犬くんは歩いてる途中に名前だけ教えてくれた。

赤「わかった。」

ちっちゃい手で僕の手をきゅっと握る。

可愛いな。

でも、どうしよう。

親はどうしているんだろうか。

僕がずっと留めとくわけにも行かないし。




赤「ころちゃ、おいしぃ！」

青「そぉ？よかった。」

そう言って頭をくしゃくしゃと撫でてやる。

俺をキラキラした丸い目で見つめてくるから、余計離したくなくなる。

会って数時間だが、もう愛着が湧いてきてるのだろう。

赤「おれ、ころちゃとずっといっしょがいい。」

青「！」

彼のその言葉は正直嬉しかった。

でも、僕にはそんな余裕あるのだろうか。

赤「おれ、おかあさんにすてられちゃったの。
　 でも、おれ、ころちゃをしんじる！」

青「え。」

小さな体でそんな大きいものを抱えて、それでも僕を信じて。

どれだけ辛いんだろう。

僕には分からないくらい重くて苦くて辛い。

そっと莉犬くんの頬に手を添える。

青「僕を信じれるの？」

赤「うん、しんじれる。いっぱいやさしいから。」

青「そっか。」

こんな純粋な子供を裏切ってなにが大人だ。

信用を裏切ってなにが守るだ、救うだ。

青「ありがとう。」

赤「おれ、ここいてもいい？」

青「うん、僕、頑張る。」

赤「そっか、えへ(*´∀｀*)」

初めて僕の存在意義ができた。

僕はこの子を守らねば。

おさけのせいです。【桃総受け】※　リクエスト→←ぬぺー【赤愛され】

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す