夢見る愛 青×桃

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「……！」


しげの指差すところを見れば、"重岡大毅"と"藤井流星"の文字


絶対無くなってると思ってた


俺らの居場所はもう無いもんやと


「ほんまや…」

赤「よっしゃ！職は失わなくて済んだぞ！！」

「ほんまやな。なんとか食っていける」


大喜びのしげの隣で俺も安堵のため息をこぼす


親会社は大きな企業のはずやのに、どうして俺らはこんなにもギリギリの生活なんや


給料にどうしてここまで大きな差が…


下流というだけで大きな差がつくのがこの世界


俺らのような人間が高収入の場所で働くことなんて難しすぎる


裕福な…いや、普通以上の生活を送りたいと願うなら中級以上の家庭に生まれるか


もしくは…


…体を売るしか選択肢はない


赤「そういえばお前、今日はあの日やっけ」

「ああ」

赤「ほんま、よくできるよな」


"あの日"


それは夜の街を出歩く日のこと


容姿に恵まれたおかげで逆ナンされる日々


特に夜の街を出歩けば男女問わず俺をナンパする


そんな人たちを利用して俺は腹を満たしたり、服をもらったり…


ただ、決して体の関係だけは持たないようにしてる


逆ナンしてくるやつのほとんどは体目当てやけど、絶対にしない


Ωの奴らはヒートで誘惑してくるけど、それにも耐えてなんとか逃げてる


体を売れば金なんてたくさん手に入るし、こんな毎日大変な思いをしなくてもいい


それでも体だけは嫌やねん。


親父のような道を歩んで、母親を悲しませることだけは…

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