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「待てぇぇぇ！待てって！爆豪！」
「円場！防壁！！」
「壁？」
円場と呼ばれた生徒がふっと息を吐き出すとそこに透明な板のようなものが現れて飛んできた爆豪を止めた。しかし、その防壁さえも破り爆豪は物間の首にあったハチマキを掠め取っていた。
「取られた！２本！」
「跳ぶ時は言えってば！」
「でも。これで、通過は確実…」
この２本奪取で３位にまで躍り出たることができた。Aたちが物間のよハチマキをとっている頃、出久は、焦凍に取られたハチマキを取り返そうとしていた。
「バカ言わないで、目指すなら一位だよ、切島くん、瀬呂くん」
「はっ、さっきのじゃ踏ん張りがきかねぇ、行くぞ！」
「一気に行こう！ふたりとも」
Aは瀬呂のテープで引っ張られるように物間の向こう側へと走った。通り抜けると同時に物間のハチマキを奪い去りそのまま焦凍のほうへ騎馬は進んでいった。
「爆豪！！容赦なしー！！やるなら徹底！」
「次！デクと轟んとこだ！」
「あと、10秒」
Aは残りの時間を言うと、爆豪ははっとして周囲を見渡し、出久と焦凍が比較的近い位置にいることを確認すると騎馬から離れて飛んでいった。場内では10秒からカウントダウンが始まっていた。
「狐葉！大丈夫か」
「あいつ、あんなとこまで…」
「追いかけるぞ！」
切島らと走って爆豪の着地点近くまで言ったところでタイムアップの声が響いた。次へ進めるのは上位4チームの16名だけだ。ミッドナイトは上位４チームを発表しはじめた。
「一位、轟チーム。二位爆豪チーム。三位心操チーム。そして。四位緑谷チーム
以上四組が最終種目へ進出だ」
「だぁぁぁぁ！！くそ！」
「一時間ほど昼休憩を挟んでから最終種目だ！」
ぞろぞろと会場を後にする生徒たちに紛れて一緒にご飯を食べる約束をした拒架がいないことに気がついたAは彼を探すべく会場の施設側にいた。
「あ、爆ご「だまれ」んん！？」
「なァ…オールマイトの隠し子か何かか？」
「んん？！」
爆豪が壁にもたれ掛かっていたのを見つけたAは拒架の居場所を聞こうと声をかけた。焦った爆豪に口許を押さえられ自由を奪われていた。Aは驚いたが聞き覚えのある声が近くから聞こえ、はじめて聞く彼の冷たい声に驚いて身動きすらとれずに固まっていた。
「ちがうよ、それは…そもそもなんで僕なんかに…」
「その言い方は少なくとも何かしらの言えない繋がりがあるんだな」
続→
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作者名：唯星 | 作成日時：2017年12月20日 21時
