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なんとか、渡り(？)きったAは一面地雷が隠されているエリアに到着していた。先頭の二人は掴み合いながらも走り続けていた。Aも慎重に地雷を踏まずに走り続けた。
「私にしては、できすぎかも…ん？」
「宣戦布告する相手まちがえてんじゃねーよ」
ギリギリ先頭についていくAは後ろからふわりとくる視線に振り返った。そこには個性の蔓を使い地雷を避けて走る女の子がAをじっと見ていた。
「わたし、あなたに興味があったのです」
「え？」
「相性は最悪ですけど」
Aは話に気をとられ蔦を足で踏んでしまい絡んだ蔦にぐるぐる身体を巻かれていた。一瞬どういうことかと思ったが後方で大きな爆発と共に出久が飛んで行ったのが視界にはいったAは巻き付いた蔦を燃やし再度走った。
Aがスタジアムに戻ってくるとすでに四人ほどおり、会場からは拍手と歓声が聞こえていた。
「ようやく終了ね、それじゃあ結果をご覧なさい！」
ミッドナイトが指差した先の大きなモニターに通過者の写真と名前がのっていた。予選通過は42名で本線が始まった。
次の種目が発表された。騎馬戦
それぞれ、予選の順位でポイントが当てられる。
各々、騎馬をつくりポイントがかかれたはちまきを奪い合うのだ。
「おい狐女！てめぇ俺と組め」
「いいよ、どうせ氷対策でしょ？」
「へっわかってんじゃん」
驚くほどあっさり決まった。騎手の爆豪と騎馬の切島、瀬呂、そして、Aだった。まさか、スカウトのようにされるのは驚いたが焦凍の氷対策で騎馬の右後ろになった。
「やるからには一位だよね」
「よくわかってんな。いくぞオラァ！」
「狼煙を上げる！カウントダウン、３！２！１！！スタート！！！」
スタートの声と共にほとんどの騎馬が一斉に出久に向かって走り出した。爆豪が騎手になるAたちも同じようで少し遠いところから一直線に走っていた。
「瀬呂くん」
「どうしたの？狐葉さん」
「私たちで、できたらハチマキとっておこう」
こちらを笑ってみているB組の男の子が気になり瀬呂にAは声をかけると、瀬呂は頷いて、とりあえず近くにいた生徒からハチマキをとった。
「さっきから物間くんがこっちみてるから」
「え？」
「気を付けよう…」
Aの不安は的中した。出久を狙いすぎていた爆豪は物間にハチマキをとられた挙げ句バカにされて爆豪は狙いを変えた。
「俺がとるのは完膚なきまでの一位だ」
続→
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作者名：唯星 | 作成日時：2017年12月20日 21時
