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「お前には勝つぞ、緑谷」
「僕も本気で獲りに行く」
雄英体育祭は有名で今年は敵対策として沢山のセキュリティが強化されている。
ヒーロー科は普通科やサポート科との公平を期す為にコスチュームの着用は不可である。
「せんせー！俺が一位になる」
「絶対やると思った！！」
「調子のんなよＡ組オラァ」
他のクラスからブーイングを受けながら爆豪は選手宣誓を終えてすたすたと歩いてきた。
一年の主審であるミッドナイトは第一種目の説明に入った。
第一種目は障害物競争であり約四キロあるコースを11クラスが総当たりで行うレースだった。
「さぁさぁ、位置について」
「コースさえ守れば何をしても構わないわ」
「よけろよ」
「え？」
大きな門にある信号か赤から青に変わった瞬間ミッドナイトなスタートの声をきると狭い門から一斉に生徒が走りはじめた。
焦凍が走りながら地面を生徒の足ごと凍結させていく。
Aは上に大きく飛び上がり回避すると足元に焔を纏わせて走りはじめた。
「甘いわ！轟さん！」
「そう上手くはいかせねぇよ、半分野郎」
「クラス連中は当然として、大分避けられたな」
トップを走る焦凍の後ろをキープしながらAは走った。
目の前に、一際大きな仮想敵のロボットがいた。道を大きく塞ぐそれらに驚きながらもAはちらりと焦凍を見た。
彼は、凍らせて足の間を通るようで右手に冷気を纏っていた。それを確認したAは再度大きくとんだ。
「よっ…」
「クソ親父が見てるんだから」
「え？」
パキンッと高い音が聞こえた後、目の前の仮想敵は足元から凍って生き、焦凍はその間をすたすたと走っていった。Aはそのまま仮想敵の頭に着地した。そして、そのまま強く蹴るように踏み込むと沢山いる仮想敵の向こう側へと着地し走りはじめた。
「うまくいってよかった。」
「あいつが止めたぞ！あの隙間だ！」
「やめとけ、不安定な体勢ん時に凍らしたから…倒れるぞ」
焦凍が凍らした敵はAの踏み込みの力も相まって大きな音をたてて倒れた。倒れたあとは、ただのガラクタで道を塞いでいるのが見えた。
「なにこれ」
「こんなもの…」
「…焦凍？」
次の障害物は綱渡りのようで焦凍は氷を使ってどんどん先に進んでいった。Aもそのまま飛び風で後押ししながら先に進んでいった。途中、後ろの方で風に煽られて落ちた生徒もいたようだがそのまま突き進んだ。
「邪魔だ！狐女！」
「なっ…」
続→
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作者名：唯星 | 作成日時：2017年12月20日 21時
