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「え？焦凍？…え？」
「A…？」
「こ、こに来るなんて、知らなかった」
呆然と立ち尽くすそんな表現が似合うようにAは立ち尽くしていた。そんなAをみて、立ち上がり焦凍は近くにやって来た。
「こっちにこい」
「う、うん。あの…」
「…親父のこと、知ろうと思って」
Aの手を引く焦凍は少し笑っていた。暫く色んな事を話していると後ろからエンデヴァーがやって来て、職場体験が始まった。
エンデヴァーヒーロー事務所は都内にあり、沢山の事件を解決、逮捕に携わっている実績のある事務所だ。
その、事務所内を案内してもらっていた。
「この後お昼だが、蕎麦屋はどうだ？予約してある」
「あ。あの…」
「いらない。レポート書かなきゃならないんだ。行くぞ」
焦凍はエンデヴァーのお昼の誘いを断るとAの手を引いて事務所内にある食堂のような場所に向かって歩き出した。手を引かれたままAはちらっと後ろを見るとエンデヴァーは携帯を取り出し寂しそうにしているように感じた。
「もしかしたら、ものすごく不器用なのかも」
「だれが？」
「あ、いや、別に…」
そんなこともありながら、都内パトロールに出たりして職場体験の一日目は終了した。
焦凍とは、明日共に行く約束をして家に帰った。
「Aおかーりー」
「あ。うん、ただいま」
「ヒーロー殺しさ、個性なんだろね。」
慣れない場所での一日は思ったよりも疲れていて、ご飯を食べて、ベッドに入るとすぐに睡魔に襲われそのまま身を委ねた。
職場体験では実際にパトロール行ったり、エンデヴァー直々に炎の訓練をつけてもらっていた。
「え、爆発？」
「二人とも事件だ！ついてこい！ヒーローというものがなんなのか見せてやる！」
「……A携帯」
このままなにもなく職場体験が終わるかと思いきや職場体験３日目出張パトロール中に近くで爆発が起こった。エンデヴァーはすばやく焦凍とAを見ると爆発の方へ走り出した。Aは言われて携帯が震えている事に気がつき、悪いとは思いながら開いた。
「これって…応援？」
「…あぁ、いこう」
「ケータイじゃない！二人とも俺を見ろ！」
携帯には住所が一括送信されていた。くるっとエンデヴァーが走り出した方向とは違う方へと二人して走り出した。
「どこ行く？！」
「江向通り4-2-10に応援を！」
「手の空いたプロの応援頼む、お前ならすぐ解決出来んだろ…友だちがピンチかもしれねぇ」
続→
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作者名：唯星 | 作成日時：2017年12月20日 21時
