第5話〜2人の王子(女)〜 ページ8
四天宝寺に入学し
約1週間が経過した。
最初こそ慣れなかったものが
大分慣れ始め、聖美は楽しい学校生活を送っていた。
「豪炎寺ー、昼一緒に食おうや!」
「あぁ、今行くよ」
聖美、白石、謙也、時雨、優雨。
この5人は入学早々(ある意味)有名となり
同時に一緒にいることが当たり前となった。
今日も今日とて白石は聖美を誘い
2人で屋上へと向かった。
「謙也たちは?」
「忍足なら出雲姉妹んとこに行ったで、
俺らは先行っとこ」
「ん、わかった。」
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「…なんや、あそこだけ雰囲気がちゃうで」
「宝塚や、宝塚…」
「豪炎寺さんってほんっま絵になるわー」
「それなー!
めっちゃ美人やし性格イケメンやし
男やったら一発で惚れてたわー…!」
「それやったら5組の出雲さんもやろ、
出雲さんも中々のイケメンやで!」
「確かに!
…っていうか2人はもう王子や王子」
「豪炎寺さんと出雲さん?」
「せやせや、
あの人たちを王子と呼ばずに何て呼ぶんや」
「「「……」」」
「「「王子やなっ!!」」」
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「「へっくしゅっ!」」
屋上で昼食を食べていた聖美と時雨は
急に鼻がムズムズとしくしゃみをした。
「んっ…どないしたんや豪炎寺、
風邪か?」
「んー…ちょっと急に鼻が…」
「まだ肌寒いさかい、
しっかり防寒せなあかんで」
「あぁ、そうするよ。」
「時雨ちゃん、大丈夫?」
「ん…大丈夫」
「誰かが2人の噂でもしてんのちゃう?
自分ら結構人気者やし」
「豪炎寺はわかるけど
時雨のアホのどこにそんな要素があんねん。」
「蔵ノ介…てめぇ…!!」
「わっ!時雨落ち着いて!」
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