第4話〜犬猿の仲〜 ページ7
どうしてこうなった…
「なんでテメェがいんだよ!!」
「何で自分に理由話さなあかんねん!!」
聖美と優雨、謙也の目の前には
何故か言い争いをしている時雨と白石がおり
聖美と謙也は驚き固まった。
(優雨はそれをニコニコと見ている。)
「ゆ、優雨…あの2人って…」
「あー、あの2人はね
小学校の頃からの仲なんだ〜
とっても仲が良いんだよ〜」
「いや、仲良い以前の問題やろ…
なんで喧嘩しとんねん…」
「謙也…
優雨に聞いても何も返って来ないぞ…」
「…せやったな…
優雨は天然やったもんな…」
「??」
「「ギャーギャー!」」
「「……はぁ…」」
喧嘩している白石と時雨、
?をたくさん出して首を傾げる優雨、
そしてそれに溜息を吐く謙也と聖美。
まさにカオスな状況に
周りの生徒はギョッとしながらその場から離れた…
ーーーーーーーーーーーーー
「全く、時雨はせっかちなんだから…」
「うっ…」
結局、白石と時雨の喧嘩は聖美と謙也が止め、
5人に注目が集まる中、帰宅路を歩く。
「蔵くんは相変わらず
時雨ちゃんと仲が良いんだねー」
「優雨、自分はもう黙っとき…」
「??」
それぞれ話をしながら歩いて行くと
途中で分かれ道があり
そこでみんな別れるのだが白石は聖美を呼び止め、2人で近くの公園に向かった…。
「なんや…
情けないもん見せてすまんかったな…」
「ははっ、構わないよ。
むしろあれくらいの喧嘩、
私にとっては可愛いものさ。
うちの弟と姉なんて
下手したら乱闘になるからね」
「ら、乱闘…
…って…豪炎寺さんの弟って…
もしかして豪炎寺優牙クン…?」
「ん?ああ、確かに私の弟は豪炎寺優牙だよ。
知ってるのかい?」
「そ、そりゃあもちろん…
やって…あのチームGENTIANの…」
「うん、メンバーだよ。
あ、白石。
白石のこと優牙への手紙に書いていいか?」
「え?手紙?」
「ああ。
私と優牙は離れて暮らしているから
いつも今日あったことを手紙にしててね、
それで今日のこと書きたいんだ。」
「そ、そういうことなら…ええけど…」
「ふふっ、決まり。
それじゃあ、私はこれで。
またね、白石」
「お、おん…またな…」
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