第10話〜周りの反応〜 ページ13
「ふーん…
それでこのアホは聖美にぞっこんってわけ…」
いつもの5人での昼食。
昨日のことを聞いた時雨は呆れた視線を送りながら、聖美にベッタリくっつく白石を殴る。
(「ってか聖美から離れろ変態」)
「い"だぁ…!!
何すんねん時雨!
俺と聖美の邪魔せんといて!」
「じゃかあしい!
貴様よくも純粋無垢な聖美を穢てくれたな!」
「時雨、私は別に純粋無垢じゃないが…」
「聖美…
ああなった時雨は誰にも止められへん…」
「あはは!
時雨ちゃんと蔵くんは相変わらずだねー!」
「「(もう何も言うまい…!)」」
もう見慣れた光景に何も言うまいと
無視を決め込んだ聖美と謙也は溜息を吐き、
止まっていた箸を進める。
騒いでいる3人を横目に
謙也は聖美に話しかけた。
「しっかし、聖美が白石の告白を
きっぱり断わらんなんてなぁ…
なんか意外やわぁ」
「ちょっとした出来心ってやつ、かな。
…まあ、奴の気持ちも卑下にする事はない。」
「(あれ?それって…)
聖美…まさか…
「何“俺の”聖美と喋ってんねん!!」
ゴハァ!!
な、ななっ何すんねん白い
「あからさまに“俺の”を強調すんな!!」
グヘェ!!」
「謙也くん、何やってるの?
面白いねー!」
聖美と話をしていた…
ただそれだけなのに叩かれ蹴られ、笑われ…
散々な目に遭っている謙也に聖美はもう哀れみの視線しか送れず、この光景に呆れ返っていた。
「……たくっ…
ほら、そんなバカなことやってないで
さっさと昼ご飯食べちゃいな。
そろそろ昼休み終わるぞ」
「あ"!ほんとだ!
さっさと食べないと!」
「関西人に向かってバカはタブーやで!
せやけど…聖美に言われるなら…
「うるさい」
はい!」
「(もう完全なる僕やんけ…!
こいつホンマに聖美のこと落とすんか!?
ちゅーか落とす気あるんか…!?)」
「何言うてんねん忍足。
あるに決まってんやろ」
「あるんかい!!
っちゅーか心読まなや!!」
「(うるさっ…)」
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